2021 Fiscal Year Research-status Report
肺の機能と形態の線量評価を融合した放射線肺臓炎予測モデルの構築
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20K16815
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
勝田 義之 東北大学, 大学病院, 助教 (90848326)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 放射線肺臓炎 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度は分類木法およびサポートベクターマシン法において確率的最適化に基づいたモデル決定を実施する演算環境を構築し、肺の形態と機能を融合させた放射線肺臓炎予測モデルを構築した。 【分類木法およびサポートベクターマシン法の課題】機械学習は多数の特徴量を統合することで個々の特徴量よりも優れた予測能を有する予測モデルを構築する手法である。患者背景や肺の形態に基づく線量指標および機能に基づく線量指標を特徴量群として学習を行うが、特徴量群に肺臓炎発生と無関係な特徴量が混在していた場合、しばしば予測能の低下が引き起こされることが課題である。 【実績① : 正則化制約付帯型演算に基づいた機械学習環境の整備】前述の課題を解決すべく、正則化を我々の機械学習に導入した。モデルの構築は損失関数の最小化によって実施されるが、この損失関数に正則化項を付帯して予測能の改善と予測に有効な特徴量の抽出を同時に行う演算環境を整備した。また、前年度に構築した確率的最適化法と比較してハイパーパラメータを詳細に検索できる連続最適化法を併せて構築した。 【実績② : 正則化制約付帯型演算に基づいた予測モデルの評価】正則化項の付帯によって30種以上もの特徴量群から肺臓炎予測に有効な症例の抽出に成功した。抽出された特徴量は4~5種であり、主に従来からの機能に基づいた線量指標に加えて機能の指標が抽出された。分類木およびサポートベクターマシンと確率的最適化の組み合わせと比較してモデルの予測性能は各段に改善された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
サポートベクターマシンと確率的最適化手法による予測モデルの構築は上半期で論文化した。この活動を通じて新たに浮上した課題に対して対策は既に講じており、さらに高精度なモデル構築に取り組んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
正則化制約付帯型演算に基づいた肺臓炎予測モデルを構築し、論文化を目指す。
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Causes of Carryover |
コロナまん延により学会・講習会参加に変更が生じたため。
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