2023 Fiscal Year Research-status Report
肺動静脈奇形の数値流体解ならび4D-flow MRIにおける血流動態解析
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20K16817
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
阿久津 陽 千葉大学, 医学部附属病院, 特任助教 (30867651)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 肺動静脈瘻・奇形 / 肺AVM / 4D-flow |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,肺動静脈瘻・奇形(以後肺AVM)の患者を対象に,従来のCTによる形態評価に加えて、数値流体解析(CFD)及び4D-flow MRIによる流入動脈・sac・流出静脈の血流情報を統合したモデル作成を行う。ただし、肺の末梢に位置することの多い肺AVMを4D-flowで描出することが困難であったため、MRIによる血流情報の入手ができなかった。そのため、過去の肺AVMの症例におけるCFDでの血流解析を行うことと、人工血管モデルを作成し、血流動態の把握をすることとした。術前に治療方法や治療順序を検討し、術後の再開通のリスクや治療効果を考慮できるようになれば効率的かつ従来よりも安全な治療介入の一助になることが目的であるために、数値流体解析を用いて血行動態をシミュレーションし、肺AVMの血流動態を把握する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
症例の抽出は行っている状況ではあるが、過去の肺AVMの症例におけるCFDでの血流解析がまだ行われておらず、血流動態の把握が遅れている。4D-flow MRIによる血行動態の評価における解析環境(解析 ソフトウェアの導入)は整っていたものの、末梢部に多い肺AVMの描出は困難を極めた。全体として、進捗に関しては、かなり遅れている状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
過去の肺AVMの症例におけるCFDでの血流解析を行うことと、人工血管モデルを作成し、in vitroでの血流動態の把握をすること、またその対比による血流動態モデルの構築を進めていく予定である。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由としては、当初予定していた4D-flowによる肺AVMの描出が困難であったことに伴う、人工血管モデル・ポンプを使用した実験モデルへと変更した点が挙げられる。また、使用計画として、血管モデルの作成費用や数値流体解析(CFD)の費用として充填したいと計画している。
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