2022 Fiscal Year Research-status Report
脳定位放射線治療における腫瘍制御率を考慮した超高精度照射位置検証法の開発
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20K16819
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
滝澤 健司 新潟大学, 医歯学総合研究科, 客員研究員 (60865062)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 定位放射線治療 / 脳腫瘍 / 腫瘍制御率 / 照射位置精度 / ログファイル / 機械学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は脳腫瘍に対して高線量をピンポイントで照射する定位放射線治療において、腫瘍制御率を保証するために必要とされる照射位置精度を腫瘍の種類やサイズ毎に評価し、これらの照射位置精度を実際の治療前に、従来法よりも簡便かつ超高精度に検証する方法を開発することである。 2022年度は2021年度に開発した「CyberKnifeから出力されるログファイルデータを用いた照射位置精度解析プログラム」を用いてログファイルデータに基づいた照射位置解析結果の正確性を検討し、実測値と比較して0.1 mm以内の精度での評価が可能なことを報告した。(第12回東北放射線医療技術学術大会)この結果から、本プログラムを実臨床において使用する上での妥当性が示された。 また、2021年度に引き続き、照射精度の検証結果に影響を与える放射線治療計画パラメータについて追加検討を行い、放射線を照射する絞りの開口サイズが影響しうることを報告した。(第31回日本定位放射線治療学会)この結果を踏まえ、治療計画パラメータと線量分布のラジオミクス特徴量から照射精度の検証結果を予測するための機械学習回帰モデルの構築も行なった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の予定では2022年度に「照射位置精度を反映した患者体内線量を推定するシステムの構築」の検討を進める予定であったが、「ログファイルデータを用いた照射位置精度検証法の正確性の検討」と「照射位置精度に影響を与える放射線治療計画パラメータの追加検討」に想定以上の時間を要してしまい、進捗が少し遅れてしまった。 従って現在までの進捗状況区分は、「やや遅れている」と評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度に実施した「照射位置精度に影響を与える放射線治療計画パラメータの追加検討」を引き続き行う。 また、「照射位置精度を反映した患者体内線量を推定するシステムの構築」の検討を進める。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で各関連学会に現地参加できなかったことや、論文作成に遅延が生じたため、次年度使用額が生じた。 今後の使用計画として、論文作成や掲載に要する費用としての使用等を予定している。
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