2020 Fiscal Year Research-status Report
新規病因遺伝子GALMを含むガラクトース血症と若年性白内障発症との関連
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20K16845
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
和田 陽一 東北大学, 大学病院, 助教 (60843670)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | GALM欠損症 / ガラクトース血症IV型 / 若年性白内障 |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者らが報告したガラクトースムタロターゼ欠損症は、ガラクトース代謝経路においてガラクトースムタロターゼの機能低下を原因とする先天代謝異常症であり、白内障を来し得る。ガラクトース代謝経路でガラクトースムタロターゼの直下に位置するガラクトキナーゼをコードするGALK1遺伝子は、病的バリアントのヘテロ接合体である保因者でも白内障のリスク上昇に繋がるという報告があるなど、ガラクトース代謝経路の障害は白内障のリスク上昇に寄与している可能性がある。そこで本研究によって、GALM遺伝子を含むガラクトース血症の保因者が、若年性白内障のリスク上昇と関連することを明らかにするため、まずは若年性白内障患者における遺伝子解析の準備を進めた。当初の予定通り、若年性白内障症例のDNAサンプルをバイオリソースから充分数確保することができた。取得したDNAサンプルにおけるガラクトースムタロターゼ欠損症を含むガラクトース高値を来しうる遺伝学的背景を検討するため、GALM遺伝子を含んだ遺伝子群のパネル解析の準備を行った。ライブラリ構築に関する各種検討を行い、陽性および陰性コントロールサンプルを用いて解析したところ、クオリティチェックにも問題なく、またバリアントを適切にコールできるなど、今回新たに作製した解析フローが問題なく使用可能であることを確認した。確保した若年性白内障症例のDNAサンプルを用いた遺伝子パネル解析を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
若年性白内障症例のDNAサンプルを解析できる準備が整ったため。
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Strategy for Future Research Activity |
若年性白内障症例のDNAサンプルを用いてライブラリを作製し、次世代シーケンサーを用いたパネル解析によって標的遺伝子のシーケンスを行い、抽出したデータを解析していく予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の流行により、旅費が軽減されたため。翌年度以降の旅費に使用する予定である。
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