2020 Fiscal Year Research-status Report
遺伝性骨髄不全症候群の新規原因遺伝子探求を目的とした網羅的遺伝子解析
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20K16887
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
濱田 太立 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院助教 (60845171)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 遺伝性骨髄不全症候群 / 小児 / 全エクソン解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
およそ110例の遺伝性骨髄不全症候群に対してパネル遺伝子解析を行い、42例で病的遺伝子変異を同定した。同定された病的遺伝子はADH5 1例、CASP10 1例、CXCR4 1例、DKC1 2例、FANCA 6例、FANCD2 3例、FANCG 3例、GATA2 2例、HBA2 2例、HBB2 2例、MPL 1例、NF1 1例、PALB2 1例、RPL35A 3例、RTEL1 1例、SBDS 5例、SOS1 1例、SPTA1 1例、SPTB 3例、TINF2 1例、NFKB2 1例であった。原因遺伝性が特定されなかった症例のうち、各症例の診療施設から臨床情報を収集した。遺伝子解析を行った症例のうち、(1)身体奇形または臓器奇形を有する、(2)血液疾患の家族歴を有する、(3)2歳以下の低年齢の症例、(4)テロメア長が短縮している、(5)染色体脆弱試験陽性、のいずれか1つを有する症例を臨床的な遺伝性骨髄不全症症例と診断し、母親と父親の検体(血液、爪、口腔粘膜いずれか)採取を行った。患者検体、両親検体を合わせたトリオ検体のある19家系57検体の全エクソーム解析を行った。現在、シーケンスデータの解析中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究により、最低30家系の全エクソン解析を計画しており、現在19家系の解析が進行中である。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、解析を行い、研究期間中に収集できた検体も解析予定である。 収集できた解析結果から新規の原因遺伝子と考えられる遺伝子を検索し、細胞培養実験やマウスモデルによる実験での検証を行う。
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Causes of Carryover |
シーケンスの検体準備とサンプル調製、シーケンス結果返却に時間を要したため、実際に解析を行った検体数が計画よりも少なくなったため。 次年度は10例の追加解析を行う。これまでの実績から年間およそ10例程度の追加検体の収集が可能と思われるため、これも合わせて解析する。
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Research Products
(3 results)