2020 Fiscal Year Research-status Report
小児潰瘍性大腸炎の早期診断における経会陰式超音波検査法に関する有効性の検討
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20K16905
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
神保 圭佑 順天堂大学, 医学部, 助教 (80772350)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 経会陰式超音波検査 / 潰瘍性大腸炎 / 小児 / 腸管血流 / SMI / doppler |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究「小児潰瘍性大腸炎の早期診断における経会陰式超音波検査法に関する有効性の検討」における研究実績として、課題である経会陰超音波検査を潰瘍性大腸炎の患児および他疾患の患児に対して実施し、データの集積を行った。具体的な超音波検査の実施件数を述べると、現時点において、活動期と寛解期を含む小児の潰瘍性大腸炎67例と小児の他疾患81例の計148例に対し経会陰超音波検査を実施しデータの所得が完了している。現在、さらなる症例の集積を継続しつつ、得られたデータに関しての統計学的解析を同時に勧めている段階である。 途中経過における結果を述べると、現時点では直腸壁の厚さが活動期潰瘍性大腸炎群は非活動期潰瘍性大腸炎や他疾患と比べて優位に厚いことや、特定の壁厚をにおける極めて良好な感度と特異度が統計学的解析により得られた。 また、経会陰超音波ドップラー検査像において、潰瘍性大腸炎の児では他疾患の児と比較して、非常に特徴的な血流シグナルパターンがみられることが判明し、それに関する統計学的評価においても他疾患に比べて強い優位差が得られた。 学会発表に関する実績に関しては、2020年度にこれら収集過程のデータを用い、小児栄養消化器肝臓学会学術集会において、潰瘍性大腸炎における経緯会陰超音波検査に有用性に関して発表を行い、2021年度は日本超音波医学会学術集会において、より症例を追加した状態で、新たに複数の解析データを加え発表する予定となっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通りの症例収集が行えており、統計解析も並行して順調に進んでいると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
特に新たな方法を追加することはないが、速やかに研究を遂行し、早期に論文を執筆し、英文の医学雑誌に投稿する事ができるよう、早期に症例収集や統計解析を終了させる予定である。
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Causes of Carryover |
海外学会の参加費として計上していた金額が、コロナウイルス流行の影響で中止(演題は採用)となったため、その分の費用が使用されなかったため。
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Research Products
(3 results)