2020 Fiscal Year Research-status Report
アンチセンスオリゴによりVEGFスプライシングを制御する小児腎疾患治療の検討
Project/Area Number |
20K16940
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
西岡 隆文 兵庫医科大学, 医学部, 助教 (70815464)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | VEGF-Aスプライシングアイソフォーム / 慢性糸球体腎炎 / IgA腎症 / 微小変化群 |
Outline of Annual Research Achievements |
小児慢性腎臓病(CKD)は学校検尿により早期に発見され、その予後は改善しているものの、進行性の病態を示すことも稀ではなく、新たな治療法の開発が切望されている。血管内皮増殖因子(VEGF)のCKDへの関与が指摘され治療標的として注目されているが、近年、VEGF-Aのスプライシングアイソフォームの一つであるVEGF-A165bが、CKDの病態を改善する可能性が報告された。このことは内因性VEGF-A165bの発現を促進することが、新たな治療法となる可能性を示している。しかし、小児CKDにおけるVEGFの分子病態は十分には解明されておらず、そのことが新規VEGF治療法開発の大きな妨げになっている。本研究では、小児CKD患者の腎組織におけるVEGF-Aのスプライシングアイソフォームの解析を行った。慢性糸球体腎炎では、腎におけるVEGF-Aスプライシングアイソフォームの発現様式が正常とは異なっていることが予想される。当院で腎生検を施行された小児慢性糸球体腎炎症例の腎組織よりRNAを抽出し、VEGF-Aスプライシングアイソフォームの解析を行い、正常腎組織の発現様式と比較することにより、VEGF-Aスプライシングアイソフォーム発現様式にどのような違いがあるのかを明らかにした。現在、IgA腎症の腎組織よりいくつかのVEGF-Aスプライシングアイソフォームの存在を明らかにしており、正常腎との比較で異なるアイソフォームを確認できている。さらにその比較として当院で腎生検を施行した微小変化群の症例を用いた。IgA腎症と微小変化群の症例において、治療や臨床経過を含め、各VEGF-Aスプライシングアイソフォームの違いを定性的に比較検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当院で腎生検を施行された小児慢性糸球体腎炎症例の腎組織よりRNAを抽出し、VEGF-Aスプライシングアイソフォームの解析を行い、正常腎組織の発現様式と比較することにより、VEGF-Aスプライシングアイソフォーム発現様式にどのような違いがあるのかを明らかにした。現在、IgA腎症の腎組織よりいくつかのVEGF-Aスプライシングアイソフォームの存在を明らかにしており、正常腎との比較で異なるアイソフォームを確認できている。さらにその比較として当院で腎生検を施行した微小変化群の症例を用いた。IgA腎症と微小変化群の症例において、治療や臨床経過を含め、各VEGF-Aスプライシングアイソフォームの違いを定性的に比較検討した。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、IgA腎症と微小変化群において定性的に各VEGF-Aスプライシングアイソフォームの違いを治療、臨床経過など様々な角度から検討を行っているが、さらに詳細な違いを検討するために今後、定量的な検査を行い、IgA腎症と微小変化群の2群間において比較検討を行う予定である。
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Causes of Carryover |
試薬、物品等が予定より安価であったため次年度使用が生じた。物品の購入、外部委託検査の費用等に使用を予定してる。
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