2020 Fiscal Year Research-status Report
炎症性腸疾患の難治性狭窄に対する間葉系幹細胞(MSC)を用いた新規再生療法の開発
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20K16953
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
川田 雄三 新潟大学, 医歯学総合研究科, 特任助教 (00868747)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 再生医療 |
Outline of Annual Research Achievements |
まず実験計画1の炎症性腸疾患狭窄部に発現するサイトカイン、酵素、コラーゲンの解析であるが、実際の患者からの検体をいただくため、現在当院の倫理委員会に申請予定で、申請計画書を作成している。申請書が受理され、実施可能となった段階で、クローン病患者の狭窄部の組織生検を行いたい。目標症例数とすると、5例程度で検討している。 次に、実験計画2の間葉系幹細胞のアルギン酸によるゲル化、および発現する物質の解析であるが、現在マウス(C57BL/6)の骨髄由来間葉系幹細胞の培養を行っている。アルギン酸については高純度のものを購入し、今後は今回培養を行った骨髄由来間葉系幹細胞と混合し、投与細胞の調整を行いたい。
最後に実験計画3の炎症性腸疾患モデルに対するMSC・アルギン酸の混合液の局所療法ではあるが、炎症性腸疾患モデルであるDextran sulfate sodium(DSS)、2,4,6-trinitrobenezene sulfonic acid(TNBS)腸炎マウスモデルの作成を確立した。 C57BL/6の10-13週齢の雄のマウスを用い、腸炎モデルを作成した。DSSは濃度2.5%とし、1週間の自由飲水による投与を行うことでモデルの作成を行った。TNBSについては50%エタノール希釈を行い、1.5mgの注腸投与を一回行うことで、腸炎モデルを作成した。今後はこの確立した腸炎モデルに対して、順次調整したアルギン酸+骨髄由来間葉系幹細胞の局所投与していきたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
着手が遅くなってしまったが最大の理由に挙げられる。次にコロナに伴い、診療が忙しくなったと同時に、試薬などが届くのが遅くなったこともあり研究が遅れてしまった。
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Strategy for Future Research Activity |
クローン病患者の狭窄部の組織生検を行えるよう早急に倫理委員会に申請を行う。 申請が通り次第、生検を行い、解析していく。 並行して、骨髄由来間葉系幹細胞と混合し、投与細胞の調整を行いたい。
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Causes of Carryover |
今回コロナの関係もあり、計画開始が遅くなったことが挙げられる。
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