2022 Fiscal Year Research-status Report
炎症性腸疾患の難治性狭窄に対する間葉系幹細胞(MSC)を用いた新規再生療法の開発
Project/Area Number |
20K16953
|
Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
川田 雄三 新潟大学, 医歯学総合研究科, 特任助教 (00868747)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | 再生医療 |
Outline of Annual Research Achievements |
dextran sulfate sodium(DSS)を用い腸炎を惹起させたマウスモデルに対して、間葉系細胞(MSC)とアルギン酸混合液の腸右町での投与の有効性の検討を行っている。 現時点でMSCとアルギン酸混合して3日後もMSCは少し細胞数は減ってしまうものの、70%程度生存していることがわかった。またそのMSCを解析したところ抗炎症性サイトカインの一つであるTgfβの発現が増加していることが判明し、MSC単独よりもMSCとアルギン酸混合したほうが炎症を改善させる可能性が示唆された。 今後MSC単独の培養液とMSCを含んだものでのサイトカインの変化について検証したいと考えている。 またDSS腸炎マウスモデルの条件確立するために2%のDSSを1週間自由飲水させ腸炎を惹起させて評価したところ、組織学的や臨床学的にも評価できる炎症だけの炎症が得られており、2%での腸炎モデルの作成を行った。 また注腸手技の確立のため、インジゴカルミンを用いてマウスの注腸を行ったところ中位大腸(肛門から半分程度)まで注腸液が入っていることを確認した。 今後、2%DSSで腸炎を惹起させたマウスに対して、実際注腸を行い効果をみたいと考えている。比較としては、プラセボとしてPBSをMSC単独、MSCとアルギン酸混合液の注腸を行い、実際改善するのか、またアルギン酸混合することの上乗せが得られるのかを検討したい。また改善した場合、作用機序についても検証を行いたい。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ感染流行もあり、全体的に進行は遅れてしまっている。
|
Strategy for Future Research Activity |
実際アルギン酸混合のMSC投与し、腸炎改善効果を検証したい。また改善があった場合なぜ効果があるのかの機序の解析を行いたい。
|
Causes of Carryover |
コロナの関係で全体的に計画が遅延してしまったため。
|