2022 Fiscal Year Research-status Report
Talaporfinを用いた光線力学療法の血管新生阻害効果のメカニズムの解明
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20K16997
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
鈴木 健人 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 研究員 (20868012)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | PDT / ROS / 血管阻害効果 |
Outline of Annual Research Achievements |
本邦は超高齢化社会を迎えており、がん治療の重要性はますます高まってきている。光線力学療法(photo dynamic therapy:PDT)は他の治療法と比べて低侵襲であるため、合併症の多い高齢者にとってより期待されている。しかし、適応に関しては制限があり、症例は増えてきているものの改善の余地を認める。当施設は臨床でPDTを行っている数少ない施設である。これまでにPDTの活性酸素(reactive oxygen species:ROS)による直接的な殺細胞効果と、細胞障害性T細胞の活性化による抗腫瘍免疫の誘導について検討し、さらに、より改良された新規光感受性物質の開発も報告してきた。また、我々は臨床経験よりPDTの血管阻害効果に注目しており、その基礎的なメカニズムの解明が今後のPDTの臨床効果の増大には不可欠と考える。本研究では微小管であるチューブリンの破壊やアクチンストレスファイバーの形成を中心にPDTの腫瘍血管阻害による抗腫瘍効果メカニズムの解明を目指す研究である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ヒト臍帯静脈内皮細胞(human umbilical vein endothelial cells:HUVEC)に対するPDTとRho-GTP経路の関与を検討は終了したものの、マウスに対するPDTの血管阻害効果の検討にやや時間を要しているためやや遅れて進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
マウスに対するPDTの血管阻害効果の検討を継続し、さらには病理学的な変化も検討を継続する。
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルスの影響で学会の中止、また実験試薬の入手困難のため次年度使用額が生じる。事件度は5類に移行になるの学会への通常参加が可能となると思われる。よって旅費・消耗品費に使用の予定である。
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Research Products
(2 results)