2021 Fiscal Year Research-status Report
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20K17039
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
前原 経 北海道大学, 薬学研究院, 助教 (80836338)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | レンバチニブ / 癌幹細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度(令和3年度)も基本的には申請書に記載した研究内容に従って実験を行った。 昨年度作成した耐性細胞を用いて①3次元培養(浮遊培養、biomaterialを用いた培養)の条件検討を行い、最適な培養条件を確認できた。本来は3次元培養による細胞塊の性質を詳細に検討する予定であったが、条件検討に想定以上に時間を要してしまったため、詳細の検討は来年度に持ち越す予定である。②昨年度実施したマイクロアレイの候補遺伝子の恒常的過剰発現・ノックダウン細胞を作成し、lenvatinib,sorafenib耐性への影響をin vitroで検討した。その結果、候補遺伝子Aはlenvatinib,sorafenib耐性に直接関与する可能性が示唆された。さらに、候補遺伝子のCSCsマーカーの発現への影響を検討したところ、コントロール群と比較して有意な変化が確認できた。③耐性細胞株と親細胞株をヌードマウスの皮下に移植後、実際にlenvatinib,sorafenibをゾンデを用いて経口投与し、薬剤投与量の最適化とin vivoレベルでの耐性について確認検討した。その結果、想定通り親細胞株移植群に対しては薬剤の効果が見られたものの、耐性細胞株ではin vivoにおいても薬剤耐性が確認できた。④候補遺伝子と薬剤耐性・CSCsに関わる遺伝子の発現のHCC検体での相関解析をTCGAデータを用いて行った。その結果、一部の候補遺伝子において、本研究で用いている耐性細胞株での結果と類似する結果が得られた。 現在は、3次元培養での各種検討、候補遺伝子の恒常的過剰発現・ノックダウン細胞を用いたin vivoでの検討を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度は昨年度と比較すると研究時間を確保できたものの、昨年度に引き続きCOVID-19の影響により研究時間が短く制限されてしまったため、進捗状況の挽回まではできず、やや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
来年度も申請書に記載した内容に従って研究を実施する予定である。 作成した耐性細胞の3次元培養の条件設定ができたので、昨年度予定していた以下の事項を検討する。①細胞塊の形状や構成細胞数・体積を蛍光顕微鏡を用いた3D再構築法を利用して比較する。②実際の細胞塊内の細胞状態を生死細胞染色キット(蛍光顕微鏡利用)で、ホルマリン固定後の切片を用いて増殖細胞(Ki67)やCSCsマーカー、分化マーカーの発現(AFP:肝細胞, CK19:胆管上皮,等)を免疫組織染色によって検討する。③腫瘍塊における候補遺伝子発現等を2次元培養時と比較検討する。④候補遺伝子の恒常的過剰発現・ノックダウン(ノックアウト)細胞を作成し、細胞塊形成への影響を検討する。 また、候補遺伝子の恒常的過剰発現・ノックダウン細胞をヌードマウスに移植しlenvatinib,sorafenib耐性に直接関与するかどうかをin vivoで検討する予定である。
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Causes of Carryover |
昨年度に引き続きCOVID-19感染拡大による影響により、研究時間が短く制限され、研究に使用する消耗品の購入が当初の予定よりも減少した。また学会もリモート参加したため旅費として計上していたものが未使用となり次年度使用額が生じた。 次年度使用額は主に本年度に行えなかった研究に使用する消耗品の購入に充てる予定である。
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[Journal Article] Changes in Serum Growth Factors during Lenvatinib Predict the Post Progressive Survival in Patients with Unresectable Hepatocellular Carcinoma2022
Author(s)
Yang Zijian,Suda Goki,Maehara Osamu,Ohara Masatsugu,Yoshida Sonoe,Hosoda Shunichi,Kimura Megumi,Kubo Akinori,Tokuchi Yoshimasa,Fu Qingjie,Yamada Ren,Kitagataya Takashi,Suzuki Kazuharu,Kawagishi Naoki,Nakai Masato,Sho Takuya,Natsuizaka Mitsuteru,Morikawa Kenichi,Ogawa Koji,Ohnishi Shunsuke,Sakamoto Naoya
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Journal Title
Cancers
Volume: 14
Pages: 232~232
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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[Presentation] Sequential changes in growth factors during Lenvatinib treatment in patients with unresectable hepatocellular carcinoma2021
Author(s)
Yang Z, Suda G, Maehara O, Ogawa K, Kubo A, Toshida S, Tokuchi Y, Kimura M, Kitagataya T, Sho T, Shigesawa T, Yamada R, Nakai M, Morikawa K, Sakamoto N.
Organizer
第2回 International Liver Conference
Int'l Joint Research