2021 Fiscal Year Research-status Report
To identify the cause of achalasia, we conducted biopsies sampling from the circular muscle layer of LES during POEM .
Project/Area Number |
20K17049
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
池淵 雄一郎 鳥取大学, 医学部附属病院, 助教 (20743280)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 食道アカラシア |
Outline of Annual Research Achievements |
鳥取大学医学部附属病院、昭和大学江東豊洲病院、福岡大学病院、東京慈恵会医科大学附属病院、東京大学の多施設で倫理委員会は通過し、研究を進めている。食道アカラシア及びアカラシア類縁疾患に対してPOEM治療を受ける患者を対象とし検体採取を進めている。具体的には昭和大学江東豊洲病院消化器センターから30検体、福岡大学病院消化器外科から30検体、東京慈恵会医科大学附属病院から20検体を採取した。コントロールとして非食道運動機能障害の患者で食道切除術を受ける患者を対照群として食道癌患者からLES部の検体を採取を鳥取大学附属病院で行い、現在まで10検体採取している。これらの検体採取は引き続きを進めていく。すでに採取した検体は東京大学の衛生学分野で解析を進めている。トランスクリプトーム解析により、アカラシアとウイルス感染の関与、特にヘルペスウイルス(HSV-1, HSV-2等)のマイクロRNA発現解析、及びその制御分子解析の解析を行っている。現時点では、特異的なウイルス感染を示唆する所見は認めていない。残りの検体で引き続き検討していく。また検体採取については、採取した検体によってはRNAの破壊が進み解析不能な検体も多くあった。POEM治療のトンネル作成時のスプレーによる熱が原因の一つではないかと考え、検体の採取法についても改善することを検討中である。具体的には熱凝固が及ぶ前の鈍的剥離を多用し、その鈍的剥離部より生検(ジャンボ鉗子で大きく採取)することを考えている。また、遺伝子内にはubiquitinに関連する遺伝子を何個か認めている。ただ、GO解析やKEGGでは、遺伝子セットとして取り出せておらず、cutoff値によって、これらが取り出せないか現在試行錯誤中である。その他にはCYBERSORTを用いて、免疫細胞の比率を検討する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナ禍ではあるが、鳥取大学では手術件数の減少はあまり認めず、引き続き正常コントロールの採取が行えている。一方、関東・福岡では食道アカラシア検体の採取にはコロナの影響が少なからずあるが、現在まで順調に採取できている。解析についても東京大学衛生学分野に依頼し順調に解析を進めてもらっている。
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Strategy for Future Research Activity |
食道アカラシア検体は集まってきており、正常コントロール検体採取を現在も続けている。また、検体がある程度集まってきているので、引き続き解析を進めていく。具体的にはHSVを中心としたマイクロRNA発現解析、及びその制御分子解析の解析を行う。また、特異的に検出されたウイルスはin situ hybridizationによる局在を確認していく。
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Causes of Carryover |
今年度はコロナの影響もあり、検体採取をメインで行ってきた。解析も行ってきているが、今年度は解析する検体数が多くなく、解析にかかる費用分の差額が生じた。来年度は解析をメインで行っていく。
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