2022 Fiscal Year Research-status Report
Developmental study of regenerative therapy using multi-layered cell sheet for stenosis after endoscopic treatment for superficial esophageal cancer
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20K17051
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
安部 真 岡山大学, 医学部, 客員研究員 (00819104)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 細胞シート / 上皮細胞シート / 創傷治癒 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は2021年度に引き続き、岡山大学における細胞シート研究の上皮細胞シートの作成および脂肪由来細胞シートの作成と積層化実験を行った。積層化実験において、2種の細胞シートを積層化し生着していることを確認できたが、積層手技が困難であり、積層シートとしては小径のもののみが製造可能であったが、積層化可能な面積には手技的な不安定が残存したため、積層シート間での解析が困難であった。 上皮細胞シートおよび脂肪由来細胞シートは凍結保存等を経ずに同時作成を要するため、製造に1か月超の期間を要する。研究代表者の異動および担当者の新型コロナウイルス感染にともない頻回の製造をすることは困難となったため、短期間で確実に製造可能な上皮細胞シートの咽頭領域での効果の確認を昨年度に引き続きおこなった。咽頭領域の上皮欠損部位に上皮細胞シートを移植し、回収された組織における炎症マーカー、抗炎症マーカー、組織増殖因子、上皮化に関するタンパク発現をRT-PCRを用いて測定した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
「重層化細胞シートの最適な培養日数等の培養環境決定」に関する実験は、培養手技に習熟した人員確保が困難であるため一旦中止としたが再開は困難となった。 そのため、現在採取できている培養液の解析をすることのみと変更した。 今後の現在収集された、培養液の解析および、上皮細胞シートを移植した咽頭組織のデータの解析を施行する。 上記の点で、全体的に計画よりおおむね順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに収集した検体を用いて特性解析と培養環境の確定を行うとともに、咽頭への細胞シート移植における期待される効果の想定および臨床への応用への準備を行っていく。臨床への応用に関しては、咽頭ESDの適応疾患である咽頭表在癌の臨床病理学的特徴および咽頭ESDにおける短期、長期の偶発症を解析し問題点を明確にすることで、咽頭への細胞シート移植に求められる効果を策定する。
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Causes of Carryover |
コロナウイルス感染蔓延に伴い、本年度計画していた積層化細胞シートの最適な製造環境の決定に関して実験中に中止をすることとなった。再開を検討したが、研究員の確保が困難であるため、再開は断念した。現時点で得られたデータを解析していく。
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