2021 Fiscal Year Research-status Report
Omnipolar電位の周波数解析による局所電位選択の三次元マッピングへの応用
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20K17074
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
滝川 正晃 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 寄附講座助教 (40760062)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 周波数 / Omnipolar / 三次元マッピング / 電位 |
Outline of Annual Research Achievements |
東京医科歯科大学の動物実験施設において、6頭の正常豚の心筋の三次元マッピングシステムを行っており、研究の方法に記載されている方法に従って、心臓各部位からペーシングを行い、三次元マップを完成した。それらのデータを従来のアルゴリズム、Omnipolartechnologyを用いたfrequency分析に基づくアルゴリズムで処理した結果を解析した。 想定された通り、従来のアルゴリズムで処理した場合よりも,Onipolar technologyを使用したアルゴリズムにおいて、より高めの、電位高が記録された。ペーシングSiteを変えた際のgapの同定率に関しては、、従来のマッピングシステムを用いた場合と、Omnipolar technologyを用いた場合で比較し、後者がより優越である傾向があったが、有意差には至らなかった。 正常値の同定に関しては、周波数で表現した場合は、より正規分布に近い分布となり、電位で表現するよりも有用だと思われた。電位で表現した場合は、正常心筋・異常心筋以外に、心筋量にも依存するため、周波数表示の方が、正常心筋・以上心筋の鑑別には普遍性が高いと思われた。 心臓の各部位における、電位の周波数の正常値の同定や、異常値との閾値の決定に関しては、心筋梗塞モデルの動物を利用する予定であった。当初は、ボルドー大学の動物実験施設で、残りの実験を行うことになっていたが、以前コロナの影響で、実験日時の調節がついておらず、やや実験が停滞している状況である。 コロナの状況が回復後は、当初の予定に従い、実験を再開する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の計画では、研究の一部は、フランスのボルドー大学の関連施設で行う予定にしていた。これは、心筋梗塞モデルの動物の飼育では日本では難しことが理由の一つである。しかしながら、コロナ禍のため、渡仏が難しい状況が続いており、ボルドー大学側との日程調節がついておらず、心筋梗塞モデルを使用した動物実験が行えていない。
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Strategy for Future Research Activity |
現在6頭の豚心筋で、多量のマッピングデータが得られている。それらのデータの解析を行い、Omnipolar technologyを利用した場合の、正常の電位の性質、電位の周波数の正常値に関しては概ね特定された。ペーシングSiteを変えた際のgapの同定率に関しては、、従来のマッピングシステムを用いた場合と、Omnipolar technologyを用いた場合で比較し、後者がより優越である傾向があったが、有意差には至らなかった。そのため各電位を1つ1つ解析し、優越性が証明できない理由に関して解析中である。 これらのデータで不十分な場合は、追加の豚で、追加試験を行う予定にしている。 心筋梗塞モデルのマッピングに関しては、ボルドー大学の動物実験施設が使用可能になり次第、追加実験を行う予定にしている。心筋梗塞モデルにおいては、興奮伝搬がより複雑になるため、Omnipolar technologyの優越性が証明できることを期待している。これにより、Omnipolartechnologyを用いた場合の、梗塞領域における、電位の特徴、周波数などに関しても同定することが可能と考えている。
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Causes of Carryover |
コロナの影響で、研究が計画通り進んでいないため。
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