2020 Fiscal Year Research-status Report
マイトラクリップ術前後の左室圧容積曲線の解析と予後予測の研究
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20K17082
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
池永 寛樹 広島大学, 病院(医), 助教 (80815853)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | マイトラクリップ術 / 僧帽弁閉鎖不全症 / 左室圧容積曲線 / 経皮的僧帽弁接合不全修復術 |
Outline of Annual Research Achievements |
上記テーマに対して予定通り2020年度より研究を開始した。まず倫理委員会の認証を行い、実際の道具の確保をおこなったが、昨今の新型コロナウイルスの状況下でPVコンビネーションカテーテルは全て輸入品のため供給が停滞して確保に苦慮した。また病院の患者制限、業者の立ち入り制限などと重なり2020年度は予定数の5件を下回る3件のPVコンビネーションカテーテルを使用し研究を行った。
現在までの症例では術中に有害事象が生じることもなく、検査は問題なく行うことが可能であった。統計学的な解析は現時点では不可能であるが、MitraClipは全例で成功し僧帽弁閉鎖不全症もsevere→mild程度まで改善した。全例で術後の左室拡張末期容積の低下を認めた。また心臓の収縮性 (Ees)の低下、拡張性 (EDPVR)の改善を認めている。注目していたstrok workの改善も認めた。現在までで最長で半年のフォローアップに留まるが、運動耐容能が改善した症例、改善しなかった症例があり、今後症例数を重ねることによりPV loopとの比較ができると感じている。今後は予後との比較が必要になってくるがさらなる症例の蓄積が必要である。2020年度の目標症例数は5例であるが今後カテーテルの供給状況が改善すること、当院での症例数が増加することが予想されるので目標の2年で10例の症例は達成可能である。またフォローアップに関しても症例の脱落なく行えているので予後との比較も可能と考える。 業績発表に関しては第8回瀬戸内心臓討論会で症例発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
昨今の新型コロナウイルスの状況で、PVコンビネーションカテーテルの供給(輸入品の為)が停滞、また病院の患者制限、業者の立ち入り制限などがあったため。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度施行した症例から、今まで通りのプロトコールで問題ないことが確認されているので特にプロトコールの変更なく推進する。フォローに関しても全例でフォローできており、CPXも可能であり問題ないと考えているので引き続き症例数を蓄積していく方針である。
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Causes of Carryover |
昨今の新型コロナウイルスの状況で、PVコンビネーションカテーテルの供給(輸入品の為)が停滞、また病院の患者制限、業者の立ち入り制限などと重なり目標の症例数5例が3例になったため次年度使用額が生じた。2021年度は前年度足りなかった2例を含めて7例を行う予定であり、その為次年度使用額は足りなかった2例に使用する予定である。
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Research Products
(1 results)