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2021 Fiscal Year Research-status Report

動脈硬化に関するレジスチン様分子の役割の解析

Research Project

Project/Area Number 20K17083
Research InstitutionHiroshima University

Principal Investigator

岸本 真治  広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 助教 (30820667)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2023-03-31
Keywordsレジスチン様分子 / 血管内皮機能 / eNOS / NO / レジスチン
Outline of Annual Research Achievements

レジスチンはインスリン抵抗性を来す脂肪細胞由来の物質として発見され、2型糖尿病、うっ血性心不全、冠動脈疾患と関連している。レジスチンの関連タンパクとしてresistin-like molecule (RELM)α、β、γがマウスで発見され、そのうちRELMβのみが人で存在することが確認されている。RELMβは脂肪細胞の泡沫細胞化、炎症惹起や血管増殖等によって動脈硬化を発症、進展させる。血管内皮機能障害は動脈硬化の第一段階と言われているが、RELMβが動脈硬化を進展させるメカニズムの一つとして血管内皮機能障害を惹起させるか否かは明らかでない。本研究では、RELMβが血管内皮細胞、特にeNOS/NO pathwayに及ぼす影響に関して検討する。RELMβが、LKB1のリン酸化/発現抑制、AMPKリン酸化抑制を介して、eNOSリン酸化の抑制に関与しているかどうかを検討した。HUVEC(ヒト臍帯静脈血管内皮細胞)及びEOMA cell(マウス血管内皮由来細胞系列)にRELMβを添加し、インスリンの存在下、非存在下でNOの産生量を4,5-diaminofluorescein(DAF-2)を用いて定量を行った。HUVECを10cm dishに播種し、サブコンフルエントにした後に、RELMβを添加後、経時的なeNOS及びP-eNOSさらに、各タンパク(LKB1, AMPK)の発現量をWestan blot法を用いて検討した。RELMβを添加することで、経時的にeNOS、P-eNOSの低下が認められた。また伝達経路として、RELMβによるLKB1のリン酸化/発現、AMPK/eNOSのリン酸などを現在継続的に実験を行っている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

RELMβが、LKB1のリン酸化/発現抑制、AMPKリン酸化抑制を介して、eNOSリン酸化の抑制に関与しているかどうかを検討した。HUVEC(ヒト臍帯静脈血管内皮細胞)及びEOMA cell(マウス血管内皮由来細胞系列)にRELMβを添加し、インスリンの存在下、非存在下でNOの産生量を4,5-diaminofluorescein (DAF-2)を用いて定量を行った。HUVECを10cm dishに播種し、サブコンフルエントにした後に、RELMβを添加後、経時的なeNOS及びP-eNOSさらに、各タンパク(LKB1, AMPK)の発現量をWestan blot法を用いて検討した。RELMβを添加することで、経時的にeNOS、P-eNOSの低下が認められた。大動脈リング(大動脈輪状標本)のアセチルコリンに対する弛緩反応を観察することで、血管内皮機能を評価している。

Strategy for Future Research Activity

8~12週齢のマウス胸部大動脈を単離し、野生型マウスとRELMβノックアウトマウスそれぞれから大動脈リングを作成する。混合ガスを通気したKrebs-Henseleit液で満たしたorgan bathに大動脈リングを懸垂する。張力を調整後、phenylephrineで収縮させ、アセチルコリンの段階的投与を行い張力の変化を記録することで血管内皮機能を評価する。①野生型マウス大動脈リング、②RELMβノックアウトマウス大動脈リング、③compound Cで前処置したRELMβノックアウトマウス大動脈リング、④L-NAME (NOS阻害剤)で前処置したRELMβノックアウトマウス大動脈リングそれぞれのアセチルコリンに対する張力変化を比較検討する。また、血管内皮非依存性反応に差がないことを確認する目的で、①野生型マウス大動脈リング、②RELMβノックアウトマウス大動脈リングで、sodium nitroprussideに対する張力変化も測定する。

URL: 

Published: 2022-12-28  

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