2022 Fiscal Year Annual Research Report
Early marker to defect cardiac dysfunction in patients with type 1 diabetes mellitus and effect of exercise
Project/Area Number |
20K17096
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
磯 武史 順天堂大学, 医学部, 助教 (80868191)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 1型糖尿病 / 糖尿病性心筋症 / 心機能解析 / 心拍変動 / 活動量 / 機械学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年のCOVID19の流行により、臨床上に必要な患者以外は厳しく来院を制限されることになり、さらに検者と被検者が長時間接触する心臓超音波検査は感染リスクが高く新たに1型糖尿病(T1DM)の患者の心臓超音波検査のデータの収集は困難であった。しかし、可能な限り科研費のテーマに沿い研究を進めるため、新たな心機能評価方法として心拍変動、新たな解析方法として機械学習を取り入れることとした。心拍変動解析は、心機能を制御するシステムである自律神経の状態を評価することにより、心機能よりも上位の循環動態指標を評価する方法である。旧来の解析用機器は、固定の方法がテープやバンドを使用しており、動きが多彩な小児には適さないことが判明した。そこで直接胸に密着して貼り付ける新たな心拍変動計であるCOR-VIT-Rを使用することとしたが、COVID19の流行による世界的半導体不足のため完成が遅れ、今回の研究期間では方法の確立までで終了した。 また心拍変動のデータは、活動量の影響を大きく受ける。そのため当研究では心拍変動と活動量計を両方装着することで、精度の高い研究とすることを目指した。 機械学習は広義の人工知能である新しい解析方法であり、研究レベルで使用され始めている。機械学習の利点は、従来の様な心機能指標のピーク値のみではなく、1心周期全てのデータを使用して、人間が認識不可能な異常パターンを抽出することが可能となる。症例数の集まっていた小児がん経験者の心機能解析を行ったところ、新たな分類法が可能となり、今後T1DMに対して応用する準備は完了した。 世界的にCOVID19への対応が変化してきており、今後は心臓超音波検査を再開し従来の計画を含めて多角的に心機能の評価と運動処方による変化を確認していく。 以上COVID19の流行により、計画書に沿った研究は不可能であったが、可能な限り研究テーマに沿った研究を行った。
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