2023 Fiscal Year Research-status Report
左室駆出率が保たれた心不全の進展過程に対する新規評価法ならびに増悪因子の探索
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20K17102
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Research Institution | National Defense Medical College |
Principal Investigator |
安田 理紗子 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 病院 内科, 助教 (10598923)
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Project Period (FY) |
2022-12-19 – 2025-03-31
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Keywords | 左室駆出率が保たれ心不全 / HFpEF / 腸内細菌 / スペックルトラッキング / ストレイン |
Outline of Annual Research Achievements |
急性増悪期心不全患者の多施設共同心不全レジストリ(WET-HF)では、左室駆出率が保たれた心不全(Heart Failure with Preserved Ejection Fraction;HFpEF)患者を前向きに登録し、2024年5月現在、計497例の心不全患者登録を完了している。 そのうち、防衛医科大学校病院に入院した全症例について入院中心エコー検査を施行し、左房・右室ストレインを含めた詳細な検討を行っている。また入退院時に採血を行い関連するバイオマーカーの測定を進めている。その一つとして、近年サルコペニアは左室拡張障害と関連することが複数のグループから報告され、そのメカニズムとしてインシュリン抵抗性が関連する可能性が想定されている。そこでサルコペニア指標と関連が深いとされるミオスタチンの測定を行っている。また、腸内細菌由来物質で心筋傷害と関連するとされるインドキシル硫酸、TMAO(外注測定)などの測定を進めている。 心不全患者の腸内細菌叢は入退院時でダイナミックに変化し、その変化は一様ではなかった。β多様性を表すunweighted UniFrac距離、weighted UniFrac距離はともに入院前後で有意差はなかった。患者全体としてはDysbiosisの指標であるFirmicutes/Bacteroidetes(F/B)比は入退院時で比較して有意差は見られなかった。しかし、入院時F/B比が高い群では退院時有意に低下し、逆に入院時F/B比が低い群では退院時有意に上昇を認めた。また、退院時にF/B比が高い群は低い群に比較して退院時の血中TNF-α濃度が有意に高値であった。また退院時にF/B比が高い群は低い群に比較して退院後2年間での全死亡が有意に高率であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
便検体の解析に関しては上述のような結果がでており、おおむね順調に進展している。しかし、コロナ禍に心エコー検査が予定していたよりできなかったため、心エコー解析がやや遅れてしまっている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は便検体のF/B比の変動に影響を与える臨床的因子の探索を行っていく予定である。 また、心エコーのストレイン解析についても進めていく。
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Causes of Carryover |
コロナ禍に予想していたより症例数が集まらず研究がやや遅れており、今後論文執筆や学会発表を予定している。
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Research Products
(1 results)