2022 Fiscal Year Annual Research Report
リアノジン受容体チャネル変異陽性QT延長症候群の診断と発症メカニズムに関する研究
Project/Area Number |
20K17146
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
藤居 祐介 滋賀医科大学, 医学部, 助教 (10837868)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | カテコラミン誘発性多形心室頻拍 / 先天性QT延長症候群 / RYR2 / カルモジュリン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、LQTS患者とQT延長合併CPVT患者を比較し、両者の臨床像を明らかにすることと、一部のRYR2変異がQT延長を起こすメカニズムを解明することを目的としている。 当初の計画では、RYR2変異QT延長患者のT波の形状やQT間隔から患者をサブグループに分け、比較検討する予定であったが、予想以上にT波形状がバリエーション に富んでおり、明確な基準を以てのグループ分けに難渋した。 そこで、CPVT1(RYR2変異)のみでなく、CPVT2(CALM変異)患者にも解析対象を広げ、まずはT波形状の解析・比較を行った。 CALM-CPVT症例の数は非常に限られていたが、CALM変異はQT延長症候群の原因遺伝子としても知られているため、CAM-LQTS症例の心電図データについても比較・解析の対象に含めた。一方、同時にQT延長症例に関しても同様のT波形状の解析を進めて、「カルモジュリン変異を有する患者群」という形でまとめて、学会発表にて報告した(European Society of Cardiology 2022 ehac544.667, https://doi.org/10.1093/eurheartj/ehac544.667、 第68回日本不整脈心電学会学術集会)。 RYR2の遺伝子変異解析に関しては、リアノジン受容体上の局在から大きく4から5つに分け、この局在に基づいて患者をサブグループに分類するプロセスが完了している。現在は機能解析を並行して実施中であるが、プラスミドの作成に難渋しており、予定よりも進捗は悪い。
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