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2023 Fiscal Year Research-status Report

Vector Flow Mappingを用いた運動負荷前後の血行動態変化の検証

Research Project

Project/Area Number 20K17170
Research InstitutionNational Cardiovascular Center Research Institute

Principal Investigator

天野 雅史  国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 医師 (10826134)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2025-03-31
KeywordsEnergy loss / Wall share stress / Contractile reserve / Aortic regurgitation
Outline of Annual Research Achievements

重症大動脈弁逆流症症例に対して運動負荷心エコー図検査を施行した44例に関して、左室収縮予備能(ピーク運動時EF-安静時EF >5%)の有無によって収縮予備能あり(LVCR (+): 12例)と収縮予備能なし(LVCR (-): 32例)にわけ、運動前後におけるEnergy loss(EL)とWall share stress(WSS)の推移を比較した。Vectorf low mapping解析(ELとWSS)は、安静時・低負荷時・ピーク時にわけて解析した。
安静時、ELはLVCR(+)群とLVCR(-)群で有意差はなかった(p=0.31)。運動中のELは、LVCR(+)群よりLVCR(-)群で有意に高かった(低負荷:p=0.015;ピーク:p=0.027]。WSSは、運動の有無に関係なく、LVCR群とLVCR(-)群で差は認めなかった。さらに、低負荷時のEL値でLVCR(-)を予測し得ることがわかった。(odds ratio 1.18; 95% confidential interval: 1.02-1.37; p=0.025)
結論として、慢性AR患者では、LVCR(-)群でLVCR(+)群と比べ運動中のELが増加する傾向にあった。LVCR(-)では、運動中に乱流などによるエネルギー損失(EL)が発生し、より左室収縮障害が悪化し、さらにELが上昇する悪循環が生じていることが示唆された。
以上の内容を論文としてまとめ、現在校正段階にまで至っている。さらに、本研究結果を2024年日本心エコー図学会で発表した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

日常臨床で取得した心エコー図検査動画を用いてVector flow mapping計測が可能である解析ソフト・Echo VFM並びにIVPG(Cardio flow社)を購入し、GE社製の心エコー装置で取得した画像からVector flow mappingが計測できる体制を整えた。運動負荷はGE社製E95を用いて施行しており、運動負荷施行症例の画像は全て解析できる状況となった。
次に、運動中のVector flow mappingに関するデータはこれまでないため、まずは研究責任者並びに共同研究者による健常ータの取得並びに解析を行なった。13名の健常でデータから、安静時・低負荷時・ピーク時における各自相におけるEnergy loss(EL)・Wall share stress (WSS)値を算出し、それぞれの平均値並びに最大値を算出した。同時に運動負荷中のデータとして、左室global longitudinal strain・左房reservoir strain・右室free wall strain値も算出し、EL・WSS値と共にデータとして用いることができる状況を整えた。
VFMが一番有用と思われる弁膜症である大動脈弁逆流症に対して、予後につながるとされる左室Contractile reserve (CR)の有無によるEL/WSSの推移に関して研究し、結果を学会発表・論文作成にまで至っている。
一方、途中コロナウイルスの影響で患者登録スピードが鈍ったため、最終論文をアクセプトされるにまで至っていない。

Strategy for Future Research Activity

現在論文が校正段階であるため、最終的に提出・アクセプトまでを次年度中に完了させる予定である。

Causes of Carryover

論文が最終アクセプトまで至らず一年延長になったことと、海外学会での発表があるため。

  • Research Products

    (2 results)

All 2024 2023

All Journal Article (1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] iTEchoを臨床に活かす!当院での使用経験より2023

    • Author(s)
      天野 雅史
    • Journal Title

      映像情報Medical 超音波増刊号

      Volume: 55 Pages: 23-28

  • [Presentation] 慢性大動脈弁逆流症患者における運動負荷心エコーによる左室収縮予備能とVector Flow Mapping解析の関係2024

    • Author(s)
      天野 雅史
    • Organizer
      第35回 日本心エコー図学会

URL: 

Published: 2024-12-25  

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