2021 Fiscal Year Research-status Report
STINGをターゲットとした気管支喘息の病態解明と新規治療法の開発
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20K17198
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
辻 真世子 東京女子医科大学, 医学部, 助教 (50808186)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 喘息 / STING |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者は、パターン認識受容体(PAMPs)の一つ、Stimulator of interferon genes(STING)の喘息病態における分子機構を明らかにし、新たな治療法を開発することを目的とし解析を行なっている。GEOに公開されているデータベースより得た健常人気道上皮のRNAシーケンスのデータを使用してSTINGの発現を解析したところ、他のPAMPsと比較し著明に発現が高いことがわかった。申請者は、C57BL/6nマウスにSTINGアゴニストをアジュバントとして抗原と共に点鼻を行い、7日後に少量の抗原を点鼻することで喘息モデルの作成をすることに成功した。作成した喘息モデルマウス肺を取り出し酵素処理を行いシングルセルにしたのち、各種血球マーカーの抗体を用いて染色を行いフローサイトメーターにより解析したところ、特定の樹状細胞集団が増加していることがわかった。また、接着因子を中和抗体により機能抑制したところ、喘息病態に影響を与えることがわかった。今後、STINGが作用する責任細胞を同定していく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
機関内の研究室の移転や動物室の移転により研究開始が遅れたことと、臨床業務をないながらの研究でありCOVID-19の流行も重なったため、実験が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、STINGアゴニスト点鼻投与による喘息モデルマウスを作成して解析を行なっている。STINGがどの細胞にどの様に作用しているかは明らかではないため、今後気道上皮の培養、肺胞マクロファージの培養を行うことでSTINGアゴニストの標的細胞と直接的な作用の同定を予定している。
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Causes of Carryover |
研究の遅れにより試薬の購入が滞っていた。次年度、初代細胞を購入予定である。
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