2021 Fiscal Year Research-status Report
肺線維化病態における血漿中cell free DNAの探索研究
Project/Area Number |
20K17199
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
猪俣 稔 日本医科大学, 大学院医学研究科, 研究生 (50465291)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 特発性肺線維症 / cell free DNA / C57BL/6マウス / ブレオマイシン |
Outline of Annual Research Achievements |
Human foetal lung fibroblast(HFL-1)においてSYBRGold(Thermo Fisher Scientific)を用いてcfDNAの定量解析を行った。HFL-1の培養液中cfDNAは606.7 ng/mLであり、TGF-β 10 ng/mL投与後の培養液中cDNAは1179.4 ng/mLまで上昇し、TGF-β刺激によりcfDNAが上昇することが確認された。C57BL/6マウスにブレオマイシン(BLM)をosmotic pumpで100mg/kg投与しBLM誘発肺線維症モデルマウスを作製した。BLM投与後1週間のマウスに加え、BLM非投与マウス(normal control:NC)をそれぞれサクリファイスし、採取した血液を2000×g、10分間で遠心分離し血清を採取した。NucleoSpin® cfDNA XSを用いて血清からcell free DNA(cdDNA)を抽出した。その後Quanti-iTTM ds DNA Assay kit、PicoGreenを用いてcfDNAを定量した。cfDNA中央値はNC群で16112.5 ng/μL、BLM群で16064.6 ng/μLであった。cfDNAサイズの分布を解析するため、血清由来のcfDNAを用いてバイオアナライザーを用いて解析を行ったが有意な結果は得られていない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
当初の計画は主にコロナ禍の影響のため遅れている。 研究計画では、2021年度には、cfDNAをHFL-1に投与し細胞培養液中のα-SMA、collagen type IをRT-PCRで解析し、C57BL/6マウスに単離したcfDNAを経静脈的に再び投与することでcfDNAによるprofibrotic responseを解析する予定であったが、実験計画が遅れているためBLM、osmotic pumpを用いて作成した肺線維症モデルマウスを用いて血中のcfDNAをバイオアナライザーなどで測定している。
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Strategy for Future Research Activity |
これまで同様、肺線維症モデルマウスでcfDNAの解析を進める。BLM投与後7, 14,日目に末梢血を採取しcfDNAを定量・単離し、同cfDNAを経静脈的に再び投与し、投与後7、14、21、28日目に肺線維化をashcroft score、collagen assayを用いて解析することで、cfDNAの肺線維化病態への関与を確認する。また、in vivo、vitroでの肺線維化病態におけるcfDNAの動態や機能の解析が進めば、humanの検体を用いてwhole exome sequenceを行う予定である。
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Causes of Carryover |
コロナ禍のため研究計画が遅れており、次年度はcfDNAの定量、バイオアナライザー解析の後、in vivoでC57BL/6に対してcfDNAを投与することでcfDNAの機能解析を行う予定である。
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