2022 Fiscal Year Annual Research Report
A mechanism and novel targeted therapy for EPPK1 in non-small cell lung cancer
Project/Area Number |
20K17231
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
有村 健 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (60771269)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 肺がんバイオマーカー / CRISPR-Cas9 / RNA seq / 肺がん新規治療ターゲット |
Outline of Annual Research Achievements |
肺腺がん514検体、肺扁平上皮がん502検体組織ではがん組織と隣接する正常肺組織110検体と比較してEPPK1mRNAが上昇している事を示した。また、非小細胞肺がん280検体に対して免疫染色を行いstage1、2の初期肺腺がんではEPPK1は喫煙と関連し高発現群で予後不良因子である事を示した。臨床研究結果を確認するために、基礎研究を行った。気管支上皮細胞株BEAS2Bに対する喫煙暴露実験によりEPPK1蛋白質は上昇する事をウエスタンブロット(WB)で示した。また、肺腺がん細胞株A549に対するCRISPR-Cas9を用いたEPPK1ノックアウト(KO)により野生株と比較して間葉上皮転換をきたし、増殖能、浸潤能が低下する事を証明した。RNA seqによりKO株は野生株と比較して11のがん遺伝子発現、75の抗アポトーシス遺伝子発現が上昇し、8のがん抑制遺伝子発現、22の血管新生遺伝子発現、12の抗細胞増殖遺伝子発現が低下する事を確認した。KOによりMYC発現の低下とp53発現の上昇する事をRNA seq、WBで確認したためEPPK1は肺腺がんにおいてMYC/p53 pathwayに関連しG1、G2の細胞周期において異常停止をきたし遺伝子不安定性による発がんの可能性を示した。以上より、EPPK1は喫煙と関連し肺腺がんにおいて予後予測バイオマーカーになること、発がんとがんの増殖に重要な役割を果たし、治療標的になる可能性を示した。
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