2022 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
20K17232
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
中山 幸治 日本医科大学, 医学部, 助教 (10857577)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 悪性胸膜中皮腫 / 耐性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は悪性胸膜中皮腫についての研究である。昨今では免疫チェックポイント阻害薬の使用も可能となってきているが、悪性胸膜中皮腫は肺癌に比べると臨床で使用できる抗癌剤の種類が少なく、薬剤耐性化は臨床的に深刻な問題であることにかわりはない。 悪性胸膜中皮腫に使用される薬剤にペメトレキセドがある。悪性胸膜中脾腫の細胞株について、ペメトレキセドが効く感受性株、ペメトレキセドが効かない耐性株、そして、感受性株を耐性化させた耐性化株を樹立している。それらを比較解析することで耐性化のメカニズムを探る計画である。 その解析の主たる手段として、当初の計画では予定していなかったマイクロアレイに変更することも検討したが、出力結果の汎用性や費用等も考慮した結果、当初の予定通り次世代シークエンサーを用いることとした。 本研究ではRNAについて着目して、miRNAをも含めて次世代シークエンサーを用いた解析の計画立案を具体化させた。シークエンス解析は委託することとした。いくつか委託先の候補を挙げて選定を行い、詳細な委託内容の調整を行った。実際の契約の過程において時間を要しているが、契約に至った後、すみらかに解析へ進めていく予定としている。なお、ペメトレキセドの他に、当初の予定通り、同時並行にてニンテダニブに関しても同様の解析を行う予定である。 ペメトレキセド、ニンテダニブの両者について、比較解析によって得られた結果からバイオマーカーや新規治療戦略につながる因子を探っていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究の計画を立案した当初では予期していないものであったが、新型コロナウイルスに対する臨床的な対応が必要な状況もあり、今回の学術研究における進捗は遅れている。また、解析の方法について、当初は計画していなかったマイクロアレイの再検討も行っていたが、予定通り、次世代シークエンサーを用いることとした。次世代シークエンサー解析は委託することとし、委託先の選定を行った上、詳細な実施計画を委託先と確認しているが、契約にの過程において予想外に時間を要している。契約を行った上、解析へ進めていく予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
既述の通り、契約まで行えた段階で、すみやかに次世代シークエンサーによる解析へ進めていく予定である。出力されるであろう解析結果自体も貴重なものと予想する。その結果を踏まえて、次にどのような解析を進めていくか検討を行うことになると考える。シークエンサーの解析結果をふまえ、バイオマーカーや新規治療戦略の発見につながる因子を抽出し、検証、検討を目指す。
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Causes of Carryover |
本研究において最も費用がかかると予想される次世代シークエンサー解析について、次世代シークエンサーの委託先の選定、解析内容の具体化を行い、本年度に実施する方向であった。しかし、実際に契約を行っていく過程で予想外の時間を要することとなり、解析の実施が次年度の予定となってしまった。契約となった時点で、すみやかに解析へ進めていく予定である。
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