2021 Fiscal Year Annual Research Report
The analyses of M2-like macrophage in interstitial pneumonia
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20K17236
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
南野 高志 久留米大学, 医学部, 助教 (80869488)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 特発性間質性肺炎 / M2様マクロファージ |
Outline of Annual Research Achievements |
稀少疾患の間質性肺炎における炎症、線維化のメカニズムは解明されていないが、炎症抑制や組織修復に関与するマクロファージのフェノタイプ (M2様マクロファージ)が間質性肺炎における肺の過剰修復に関与している可能性が示唆されている。我々は、M2様マクロファージマーカー; CD163、CD204陽性細胞の肺組織への浸潤が特発性肺線維症(IPF)の予後因子であること、in vitroでM2様マクロファージがTGF-betaを産生し、IPFの新規治療薬; ペントラキシン2がマクロファージのM2分化を抑制することを証明した。 本研究では、ヒトの特発性あるいは膠原病合併間質性肺炎で、M2分化の血清マーカーである可溶化CD163値、YKL-40を測定し、その予後予測性能を解析する。次に、CD163およびCD204欠損マウスを用いたブレオマイシン肺傷害モデルの抑制実験を行い、肺線維化増悪にM2様マクロファージが貢献するメカニズムを解明する。さらに、ニンテダニブなどのIPF治療薬がマクロファージのCD163、CD204分化を抑制することをin vitroで証明する。 現時点での研究成果は下記の通りである。 久留米大学呼吸器内科を受診した特発性間質性肺炎 193例におけるELISAパネル (BioPlex)を用いたM2マクロファージマーカーの測定、解析を行っている。今年の12月までの統計解析まで終える予定である。CD163, CD204欠損マウスを用いたマウスブレオマイシン肺傷害モデルの抑制実験、in vitro analysisは本報告書作成時までで実施できていない。
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