2022 Fiscal Year Annual Research Report
Evaluation of regulatory T cells in antibody mediated rejection using a rat kidney transplant model.
Project/Area Number |
20K17260
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
勝俣 陽貴 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (80846246)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 急性拒絶反応 / 制御性T細胞 / ラット腎移植 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は腎移植後の慢性抗体関連型拒絶反応において制御性T細胞が治療対象となりうることに着目し、抗体関連型拒絶反応における制御性T細胞の役割、誘導機序を解明することを目的とした。組織内へ誘導される際に関与するケモカインレセプター(CXCR3、CCR4、CCR6など)やその後の制御性T細胞の経時的変化を観察するため、ラット腎移植抗体関連型拒絶反応モデルを用いた。皮膚移植を事前に行い、ドナーへの感作状態として腎移植を施行するモデルでの検証を計画していたが、感作が非常に強いモデルとなるため、非感作状態のラットへの腎移植モデルも用いることとした。非感作状態における腎移植を施行し、7日時点に摘出した移植腎を病理組織額的に評価した。光学顕微鏡での観察により抗体関連型拒絶反応に特徴的な所見である、傍尿細管毛細血管や糸球体への炎症細胞(好中球等)の侵入を確認した。また、免疫染色における補体(C4d)の沈着を確認した。急性抗体関連型拒絶反応の診断として抗ドナー特異抗体(DSA)の存在を確認することが必要であり、レシピエントラットより血清を採取した。当研究の事前に施行した同移植モデルにおいて、フローサイトメトリーにより血清中のDSAが確認できることが分かっており、当研究における測定は種々の検体が採取された後に行う予定とした。組織学的なケモカインレセプターの評価のため、当初より計画していた免疫染色を実施したが、特に重要になると考えられていたCXCR3の染色および評価が困難であった。また、研究者自身の都合により、当該年度の以降の遂行が難しく、研究を終了した。
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