2022 Fiscal Year Research-status Report
エリスロポエチン受容体を介した急性腎障害の新規治療法の開発
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20K17268
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
中山 陽介 久留米大学, 医学部, 助教 (00748486)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | SDMA / ADMA / AKI |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では急性腎障害時のADMA蓄積がエリスロポエチン受容体低下を介して虚血による腎障害を引き起こすと仮説をたて、エリスロポエチン受容体を標的とした腎障害のマーカー、治療法の開発を目指す。初年度はADMAの構造異性体であるSDMA(HPLC)が初期の腎不全予測の有用なマーカーになることを見出した。治療法の確立と平行し予測マーカーの確立を目指し、SDMAのELISA作成を行った。方法:抗原(SDMA-linker-KLH)を炭酸バッファー(pH9.6) を用いて 5μg/mL に調製し、50μL/wellでプレートに固相化。1% skim/PBS を用いてブロッキング後、抗体価測定。血清希釈液 50μL をプレートに加え、室温 1 時間で反応。次に HRP 標識 anti-MouseIgG(Jackson)10,000 倍希釈液 50μL を加え室温 1 時間反応。発色基質 TMB(ナカライ)50μL 加え、室温 15 分間発色後、1NH2SO4 で停止後、450nm で OD 測定。Day35 の中間採血血清では、前回免疫個体(SM646-648)に比べ抗体価上昇傾向が確認されたため、予定通り追加投与 2 回実施後、Day63 の中間採血血清と共に再度抗体価測定を実施した。結果:Day63 で若干の抗体価上昇が見られるものの、血清希釈倍率 1/200 において、OD が>2.0となっておらず、SDMA に対する抗原認識が弱いことが推測された。linker-BSAにて免疫に変更しても抗体価上昇はKLH時と同様であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
推測として、SDMAの抗体は出来ているものの、競合がかかるレベルの抗体の割合が非常に低いものであった可能性がある。またIgMからのスイッチができる可能性も非常に低いと予測される。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の方針としてはSDMAは抗原性が非常に低いため、免疫系を介さないVHHのナイーブライブラリーより探索する。
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Causes of Carryover |
抗体価上昇が確認出来ず、抗体作製を進めることができなくなったため。 今後の方針としてはSDMAは抗原性が非常に低いため、免疫系を介さないVHHのナイーブライブラリーより探索する。
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