• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2021 Fiscal Year Research-status Report

The development of a novel therapy for glomerulosclerosis by metabolic modulation of collagen

Research Project

Project/Area Number 20K17295
Research InstitutionTokai University

Principal Investigator

小泉 賢洋  東海大学, 医学部, 講師 (30566170)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2023-03-31
Keywords糸球体硬化症 / 細胞外基質 / Ⅰ型コラーゲン / PHGDH / 壁側上皮細胞
Outline of Annual Research Achievements

【研究目的・背景】糸球体硬化症は慢性腎不全に共通して認められる組織形態であり,糸球体にⅠ型コラーゲン等の細胞外基質が蓄積する不可逆的変化である.申請者等は,高率に再現性良く糸球体硬化症の誘導が可能なマウスモデルを開発し,硬化糸球体蛋白質の質量分析により,Ⅰ型コラーゲンの主要な構成アミノ酸glycine産生経路の律速酵素であるD-3-phosphoglycerate dehydrogenase(PHGDH)が増加していることを見出した.本申請の研究では,「糸球体硬化症ではPHGDHの増加によりコラーゲン産生が亢進しており,PHGDHの阻害により糸球体硬化症は軽減可能である」という仮説の検証を行う.これは糸球体硬化症の根本的治療の開発に繋がることが期待される.
【方法・結果】(1)in vivoの実験として,ポドサイト特異的にhuman(h)CD25を発現するポドサイト傷害モデル(NEP25)マウスに,hCD25を標的とするimmunotoxin(LMB2)を2回投与し,びまん性全節性の糸球体硬化症を誘導する.1回目のLMB2投与後8日目よりPHGDH阻害薬であるNCT-503(40 mg/kg)とvehicleの腹腔内投与を開始,計14日間の投与ののち採材した.NCT-503群とvehicle群を3匹ずつを用いて,腎組織のPAS染色標本にて検討を行ったが,傷害の程度に関して2群間で明らかな差は観察されなかった.PHGDHはポドサイト,壁側上皮細胞(PEC),尿細管上皮細胞に染色されるものの,ポドサイトは高度に傷害され多数が消失しているのに比してPECは著明な増殖している.(2)各種腎疾患のヒト標本を用いてPHGDH染色を施行したところ,半月体形成性腎炎の管外増殖(半月体)部の染色を認めたものの,染色性は明らかな増強は観察されなかった.(1)(2)より,硬化糸球体におけるPHGDH蛋白量の増加は増殖したPECに由来している可能性がある.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

当初の仮説である「糸球体硬化症ではメサンギウム細胞におけるPHGDH活性の亢進によりコラーゲン増生が亢進する」を支持する結果が観察されず,PHGDHは糸球体傷害時に著明に増殖するPECにおいて亢進している可能性が示唆され,研究計画を大きく見直す必要があるため.

Strategy for Future Research Activity

PHGDH蛋白がPECにおいて増加していることが示唆されたが,PHGDHを介して産生されたglycineを材料としたコラーゲン等の細胞外基質増生はPECと直接接触の無いメサンギウム細胞において生じている可能性が高いと思われる.PECとメサンギウム細胞間の相互作用により細胞外基質の増生を生じているか否か,今後検討を進める.

Causes of Carryover

次年度使用額が生じたのは,当初の仮説を支持する所見が得られず,実験の進行が遅れていることによる.現時点での知見をもとに,仮説を修正し次年度使用額を用いて実験を進める.

  • Research Products

    (1 results)

All 2021

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results)

  • [Journal Article] A digest of the Evidence-Based Clinical Practice Guideline for Nephrotic Syndrome 20202021

    • Author(s)
      Wada Takehiko、Ishimoto Takuji、Nakaya Izaya、Kawaguchi Takehiko、Sofue Tadashi、Shimizu Sayaka、Kurita Noriaki、Sasaki Sho、Nishiwaki Hiroki、Koizumi Masahiro et al、Committee of Clinical Practical Guideline for Nephrotic Syndrome 2020
    • Journal Title

      Clinical and Experimental Nephrology

      Volume: 25 Pages: 1277~1285

    • DOI

      10.1007/s10157-021-02098-5

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2022-12-28  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi