2022 Fiscal Year Research-status Report
多発性嚢胞腎におけるミトコンドリア異常の解明と治療法の開発
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20K17299
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
倉重 眞大 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (60595271)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 多発性嚢胞腎 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、常染色体顕性遺伝多発性嚢胞腎(Autosomal Dominant Polycystic kidney disease:ADPKD)における種々の細胞生物学的研究、 動物モデルを利用した研究 などから, ADPKDには糖代謝, 脂質代謝異常に関係するミトコンドリア異常が存在することがわかり、同疾患の病態解明, 新たな治療ターゲットとして注目されてきている。 本研究では、PKD1/2変異(Polycystin蛋白異常)がもたらす種々のミトコンドリア表現型のうち、活性酸素種(mtROS)増加, 脂肪酸β酸化異常、ミトコンドリア動 態異常(分裂-融合のバランス異常)に着目し, PKD変異がどのようにミトコンドリア表現型に関わっているのか? ミトコンドリア表現型の是正は多発性嚢胞腎治療 につながるか? を検証している。また、PKD変異にともなうミトコンドリア表現系が、既存の化合物によって、どの程度、どのように是正されるかについて検証 を進めている。 Polycystin1/2が関わるミトコンドリア表現型には、低酸素感知分子EGLN2依存的な経路、 miR17-92を介する経路、細胞内Ca濃度に起因するPGC1a低下の経路など、種々のメカニズムの関与が示されている。しかしcleavageを受けたPolycystin1がミトコンドリア基質に局在することが確認されているため、Polycystinの 直接的分子機序が存在するという立場をとっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
培養細胞における活性酸素種の測定系、ミトコンドリア動態測定系、に実験上のperturbationがあること、新型コロナ感染症等により研究活動・エフォート比・ MTAの制限が出たことなどが挙げられるが、改善可能と考える。
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Strategy for Future Research Activity |
培養細胞による実験条件の適正化・培養条件の理想化を引き続き行い、活性酸素種の測定系、ミトコンドリア動態測定系のbiological, technical replicateを 重ねる。
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Causes of Carryover |
研究活動規模・エフォートによる影響、新型コロナ感染症の影響などで使用額が予定よりも少なくなったため。
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