2021 Fiscal Year Research-status Report
Chontrol of inflammatory skin diseases by selective Wnt/beta-catenin/CBP signal inhibition
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20K17321
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
広瀬 晴奈 大分大学, 医学部, 客員研究員 (50750915)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | Wntシグナル / 乾癬 |
Outline of Annual Research Achievements |
イミキモドをマウス皮膚に塗布し乾癬様皮膚炎を誘導するモデル開発に試行錯誤を行った。塗布日数を変更するなどの条件を変えて検討した結果、5日間塗布し乾癬様皮膚炎を誘導する系を確立した。そのモデルでは脾臓の重量の増加、皮膚におけるIL-17のmRNAの発現増加(PCR法で解析)、血清でのIL-17の増加(ELISA法デカ移籍)を伴っていることも確認した。その皮膚炎誘導過程において、選択的Wnt/β-catenin/CBPシグナル阻害剤であるICG-001の腹腔内投与を施行した。皮膚炎抑制効果を認めたハプテン誘導性アトピー性皮膚炎モデルを用いた実験の場合と同様の投与量で解析を行った。その結果、皮膚炎発症に対する効果は、一部では認めるものの顕著では無かった。この点は、ハプテン誘導性のアトピー性皮膚炎モデルマウスでの皮膚炎抑制効果と比較し興味深い点であった。更に、ICG-001の影響を詳しく探索する目的で、脾臓や皮膚における遺伝子解析を網羅的に行うために、RNAシークエンス解析中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
皮膚炎の代表的なモデルである乾癬モデルを確立し影響を解析することが可能となった。
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Strategy for Future Research Activity |
効果のあったハプテン誘導型のアトピー性皮膚炎モデルでの影響との比較解析により、乾癬とアトピー性皮膚炎の病態の違い、Wnt/β-catenin/CBPシグナルの皮膚炎形成における役割の詳細な解明とその阻害の治療上の意義について研究を進めて行く上での基盤が整った。
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Causes of Carryover |
初年度にコロナ渦や動物実験施設の修復などの影響で使用額が少なかった影響が残っているが、本年度は進捗状況を挽回すべく順調に実施できた。次年度は更に研究が進展し順調に使用出来るものと考えている。
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