2022 Fiscal Year Annual Research Report
悪性黒色腫発症機序の解明と発症早期における癌幹細胞の特定
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20K17342
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
西田 真紀子 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 特任講師 (10736797)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 悪性黒色腫 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題の進捗状況は概ね良好であり、2021年度に予定していた1.NUAK2とPTENの遺伝子異常と癌幹細胞形質の検討、2.Dct-NUAK2 KIマウスによる色素幹細胞増数についての検討の2計画分はほぼ完了し3.Dct-NUAK2 KIマウスでの増数した色素幹細胞での遺伝子発現の検討についても順調に進捗した。2022年度に予定していた4.臨床検体を用いた悪性黒色腫早期における癌幹細胞関連遺伝子の検討、5.癌幹細胞関連遺伝子を用いた悪性黒色腫早期診断法の開発の3計画についても予定通りに進捗している。 今年度の研究実績として、 1.細胞実験にて各種悪性黒色腫細胞株を用いてNUAK2の強制発現を行うことで細胞増殖に関わる各遺伝子について検討を加えた。さらに各細胞株の増殖能につき定量を行った。 2. Dct-NUAK2 KIマウスにて毛包バルジ部および二次毛芽の色素幹細胞の増数をカウント。NUAK2を色素細胞に発現させたマウス(Dct-NUAK2 KIマウス)では色素幹細胞数が有意に増数したことを確認している。さらに尻尾部においても表皮内における色素細胞数を検討とし有意に増数していることを確認。 3. Dct-NUAK2 KIマウスにおいて細胞増殖にも関わるc-mycやb-cateninを含めた遺伝子につき色素幹細胞での発現を検討確認とし、4.臨床検体を用いてNUAK2・p-Akt・c-mycなどの各遺伝子の検討は終了できた。さらにNUAK2による細胞増殖に関わる遺伝子をいくつか特定してきているため今後はそれらの各遺伝子について検討を進めていく予定である。
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