2020 Fiscal Year Research-status Report
ドナー骨髄由来M2マクロファージによる急性GVHDの新規治療
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20K17376
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
花木 良 三重大学, 医学部附属病院, 助教 (40780408)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | M2マクロファージ |
Outline of Annual Research Achievements |
ドナー(C57BL/6)マウス骨髄由来M1及びM2マクロファージを、ドナーマウス骨髄単核球をGM-CSF及びM-CSF添加培地で培養することで作成した。既報を参考に、骨髄単核球をGM-CSFで刺激してマクロファージに分化させた後にIFN-γ、LPSにて刺激してM1マクロファージを誘導した。一方、骨髄単核球をM-CSFにて刺激してマクロファージに分化させた後にIL-4で刺激することで、M2マクロファージを誘導し、誘導した細胞はRT(Reverse Transcription)-PCR及びフローサイトメーターにて評価した。また、CD11+F4/80+細胞をマクロファージとして評価し、サブタイプ解析として、M1(CD38,iNOS,IL-6,TNFα)及びM2(CD206,Arg1,Fizz1)マクロファージマーカーの発現有無を解析、誘導結果を評価した。次に、 M2マクロファージの抗GVHD効果を、ドナーマウスT細胞とレシピエントマウスリンパ球の混合リンパ球反応(MLR:Mixed Lymphocyte Reaction)で評価した。コントロールとしてドナーT細胞と放射線を照射した後のレシピエントマウスT細胞を共培養し、それに対してM2マクロファージを共培養すると、細胞増殖が抑制されるかどうか確認した。その際、T細胞とM2マクロファージがcell-to-cell contactで機能するのか、もしくは、M2マクロファージが分泌する抗炎症性サイトカインによる液性因子により機能するのかを調べるために、直接接触させて反応させる群と、Trans-wellを用いて共培養させる群に分けて観察した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究で使用するマウス骨髄移植実験としては、Balb/c(H-2d)レシピエントマウスに全身照射(7.5Gy)を施行後、主要組織適応抗原の異なるC57BL/6(H-2b)ドナーマウスの骨髄細胞及びT細胞を含む脾臓細胞を移植することで誘導される重症急性GVHDモデルマウスを作成した。ドナー(C57BL/6)マウス骨髄由来M1及びM2マクロファージを、ドナーマウス骨髄単核球をGM-CSF及びM-CSF添加培地で培養することで作成し、既報を参考に、骨髄単核球をGM-CSFで刺激してマクロファージに分化させた後にIFN-γ、LPSにて刺激してM1マクロファージを誘導した。一方、骨髄単核球をM-CSFにて刺激してマクロファージに分化させた後にIL-4で刺激することで、M2マクロファージを誘導し、誘導した細胞はRT(Reverse Transcription)-PCR及びフローサイトメーターにて評価した。また、CD11+F4/80+細胞をマクロファージとして評価し、サブタイプ解析として、M1(CD38,iNOS,IL-6,TNFα)及びM2(CD206,Arg1,Fizz1)マクロファージマーカーの発現有無を解析、誘導結果を評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
M2マクロファージの抗GVHD効果を、ドナーマウスT細胞とレシピエントマウスリンパ球の混合リンパ球反応(MLR:Mixed Lymphocyte Reaction)で評価する。コントロールとしてドナーT細胞と放射線を照射した後のレシピエントマウスT細胞を共培養し、それに対してM2マクロファージを共培養すると、細胞増殖が抑制されるかどうか確認する。その際、T細胞とM2マクロファージがcell-to-cell contactで機能するのか、もしくは、M2マクロファージが分泌する抗炎症性サイトカインによる液性因子により機能するのかを調べるために、直接接触させて反応させる群と、Trans-wellを用いて共培養させる群に分けて観察する。
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Causes of Carryover |
計画通りに施行したが端数が発生した
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