2021 Fiscal Year Research-status Report
Development of a novel therapeutic strategy for PTCL-NOS based on functional analysis of tumor microenvironment
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20K17403
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
杉尾 健志 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 特別研究員PD (10870446)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 悪性リンパ腫 / 微小環境 / 免疫チェックポイント阻害薬 / イメージングマスサイトメトリー / 血漿中核酸 |
Outline of Annual Research Achievements |
PTCL-NOS, ATLL, ALCLの腫瘍組織の遺伝子発現解析を行い、微小環境関連遺伝子発現レベルによって分類、予後層別化が可能であることを検証した。 予後不良型に対し、BIRC5阻害薬が奏効することをT細胞リンパ腫のPDXを用いて証明した。 多次元イメージングサイトメトリー解析の結果、同一腫瘍組織内の微小環境の不均一性が大きく、体内の腫瘍全体の包括的評価が必要であると考えた。そこで、血漿中核酸を用いて体内腫瘍組織を包括的に評価する系を確立するために、血漿中核酸解析の世界的権威であるスタンフォード大学Ash Alizadeh研究室と共同研究を行うこととした。2021年9月より同研究室に出張し、血漿中核酸を用いたATLL関連遺伝子変異解析、免疫細胞関連遺伝子発現解析、TCRレパトア解析に使用するハイブリダイゼーションプローブの開発を行った。ATLL2症例を含む末梢性T細胞リンパ腫68症例を解析し、血漿中変異遺伝子の量が、臨床経過と相関することを同定した。断片化した血漿中核酸を用いたTCRレパトア解析に最適化した解析パイプラインの開発も行った。健常人末梢血単核球の全ゲノムシークエンスデータの再解析を行い、T細胞総量推定のプローブ設計を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
多次元イメージングサイトメトリー解析の結果を受けて、研究計画を大きく転換させる決断をした。 そのため、微小環境を再現したATLLのオルガノイドモデル作成が完了しなかった。9月に渡米した後に、血漿中RNAから免疫細胞関連遺伝子発現、TCRレパトアの解析を行うプローブ、血漿中DNAからATLL変異遺伝子を解析するプローブの作成を完了させた。渡米後の成果は当初の予定をはるかに上回るものであった。出張先研究室は、微小環境を再現したリンパ腫オルガノイドモデルの作成を行っており、こちらに関しても今後大きな進展が見込まれる。
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Strategy for Future Research Activity |
健常人の血漿を利用し、開発したハイブリダイゼーションプローブを用いた解析系を確立し、スタンフォード大学病院で加療したPTCLの治療前後の血漿サンプルを解析する。
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Causes of Carryover |
血漿中変異遺伝子解析のプローブ開発費用、血漿中核酸解析に必要な試薬と物品購入を行う。 日本から米国への凍結サンプル輸送にも用いる。
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