2022 Fiscal Year Annual Research Report
高齢発症関節リウマチにおけるCD8陽性制御性T細胞の機能解析
Project/Area Number |
20K17418
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Research Institution | Osaka Metropolitan University |
Principal Investigator |
渡部 龍 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 講師 (40723218)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 高齢発症関節リウマチ / CD8+制御性T細胞 / CD4+制御性T細胞 / 滑膜炎 |
Outline of Annual Research Achievements |
高齢発症の関節リウマチ(EORA)は、若年発症の関節リウマチ(YORA)と比較して、より高い疾患活動性と進行性の関節破壊に特徴づけられるが、根底にある免疫学的メカニズムは未解明であった。 制御性 T 細胞 (Treg) は免疫抑制性 T 細胞サブセットであり、RA では CD4+ Treg が欠損、または機能不全であることは報告されていたが、CD8 + Treg は RA で十分に調べられていなかった。本研究では、EORA における CD8+ Treg の役割を特定することを目的とした。 合計 40 人の患者 (EORA、n = 17; YORA、n = 23) が横断的に登録され、疾患活動性と治療は、2 つのグループ間で同等であったが、IL-1β、TNFα、インターフェロン (IFN)-γ、IL-2、および IL-10 を含む複数のサイトカインのレベルは、EORA で著明に上昇していた。 CD4+ Treg の数はグループ間で差は認めなかったが (P = 0.37)、CD8+ Treg の数は EORA で有意に減少していた (P = 0.0033)。 CD8+ Treg の数は、血漿マトリックスメタロプロテアーゼ (MMP)-3 レベルと逆相関していた (r = -0.3331、P = 0.036)。 我々の研究結果により、EORA患者ではCD8 + Tregが内因性に欠乏している可能性、そしてそれが滑膜炎を抑制できずに、過剰なMMP-3放出につながっている可能性が示唆された。 CD8+ Treg を回復させる治療アプローチが、EORA の新たな治療戦略となりうる可能性が示された。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] CD8+ Regulatory T Cell Deficiency in Elderly-Onset Rheumatoid Arthritis.2023
Author(s)
Watanabe R, Kadoba K, Tamamoto A, Murata K, Murakami K, Onizawa H, Fujii T, Onishi A, Tanaka M, Ito H, Morinobu A, Hashimoto M.
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Journal Title
Journal of Clinical Medicine
Volume: 12(6)
Pages: 2342
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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[Presentation] CD8+ regulatory T cell deficiency in elderly-onset rheumatoid arthritis: A cross-sectional study in the KURAMA cohort2022
Author(s)
Watanabe R, Kadoba K, Tamamoto A, Murata K, Murakami K, Onizawa H, Fujii T, Onishi A, Tanaka M, Ito H, Morinobu A, Hashimoto M.
Organizer
24th Asia-Pacific League of Associations for Rheumatology Congress 2022
Int'l Joint Research
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