2022 Fiscal Year Research-status Report
ループス腎炎の診断,重症度,治療予測マーカーと新規治療ターゲット因子の探索
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20K17451
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
齋藤 俊太郎 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (60626381)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 糸球体腎炎 / 全身性エリテマトーデス / 尿タンパクマーカー / 腎病理スコア |
Outline of Annual Research Achievements |
入力した腎病理スコアとプロテオームタンパクについての相関性解析、クラスター解析やシグナルパスウェイ解析を行い、各種腎病理で観察される病態と関連するタンパクについてさらに検討を進めた。またこれらのタンパクについて、validation cohortでも結果を確認した。また、プロテオーム解析で得られた結果についてELISAでも同様の結果が得られることを確認した。商業ベースで外注した一部項目との相関性も確認済である。既報で報告のある分子との相関に加え、新規分子についても多くの相関を見出した。血清での増加を尿が反映しているかの評価のために血清サンプルとの比較も行った。得られたデータについて、ループス腎炎と糖尿病性腎症における差異を確認し、疾患特異性についても確認できた。また、病理所見との相関性を補強するためにループス腎炎で一般的に用いられているSelectivity indexでの相関性の確認や、新規タンパクについてELISAの追加測定も完了したため学内の知財管理部門とも連携し知財性が確認できたため書類準備を進め、2023.1.31に特許出願を行った(特許出願 2023-13619, 糸球体腎炎の活動性炎症病変および腎臓間質の線維化病態を呈する腎症における慢性病変を判定するための尿タンパクマーカー、判定方法、並びに判定キット)。現在は論文作成を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和4年度はタンパクについての追加解析を進め、特定のタンパクマーカーを決定し、知財性を確認の上で特許出願を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
特許出願の申請結果を検討しつつ、並行で論文作成と連携企業の探索を行い、体外診断薬としてのプロトタイプの完成を目指す。PMDA相談も特許出願結果を確認し可能であれば早期に実施する。また、既に収集を開始しているが、上述の実施例補強のための類似所見を呈する糸球体腎炎の患者からの尿検体、さらにこれらおよびループス腎炎の治療後の尿検体を収集し、可能であれば令和5年度内にELISA結果を得てデータを解析する。
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