2022 Fiscal Year Research-status Report
Novel crosstalk between host and bacteria: Elucidation of antibiotic resistance mechanisms in bacteria induced by noradrenaline
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20K17473
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
稲葉 正人 藤田医科大学, 医学部, 客員講師 (10836050)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ノルアドレナリン / カルバペネム耐性腸内細菌科細菌 / アミノグリコシド |
Outline of Annual Research Achievements |
各抗菌薬のカルバペネム耐性腸内細菌目細菌に対する抗菌活性が、ストレスホルモンのノルアドレナリン(NA)によってどのように変化するかこれまでに以下の検討を行った。 sequence type (ST)78とST133のEnterobacter cloacae complex(Enterobacter hormaechei) およびATCC株(Enterobacter hormaechei ATCC49162)を用いて、10 μMのNAが含有する液体培地と含有しない液体培地でアミノグリコシド系抗菌薬(アミカシン、ゲンタマイシン)の最小発育阻止濃度(MIC)と最小殺菌濃度(MBC)を測定した。いずれの検討もそれぞれ独立して3回解析を行なった。その結果、NA存在下では、いずれのSTのEnterobacter cloacae complexもアミノグリコシド系抗菌薬のMICが1~2管上昇した。またチゲサイクリン、コリスチンについても同様に抗菌活性を検討したが、これら2つの抗菌薬の活性はNA存在下で変化しなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2022年度の研究計画では、1) RNA シーケンスによるNA存在下・非存在下での遺伝子発現の定量解析、2) リアルタイムPCRによる標的遺伝子のmRNA定量解析を行う予定であったが、新型コロナウイルス感染症の流行の影響を受け、試薬や機材の搬入が大幅に遅れ、計画通りには施行することができなかった
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに行なった研究結果を再度検討し、ノルアドレナリンによりアミノグリコシド系抗菌薬の活性低下に関与する遺伝子を同定するため、本年度は網羅的な遺伝子発現解析を行う予定である。すでに試薬等は準備できているため、昨年度よ りも計画通りの検討が行える準備は揃っている。
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Causes of Carryover |
前年度の研究が計画どおりに進行しなかったため、本年度に前年度計画分の研究内容を施行するため
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