2020 Fiscal Year Research-status Report
褐色脂肪細胞の多房性脂肪滴蓄積形態が制御するエネルギー代謝調節機構の解明
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20K17510
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
西本 祐希 神戸大学, 医学研究科, 医学研究員 (20814320)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 褐色脂肪細胞 / FSP27β |
Outline of Annual Research Achievements |
褐色脂肪細胞に高発現し、多房性脂肪滴形成に重要と考えられるFSP27βを欠損したマウスを作成することで、「FSP27βによって多房性の脂肪蓄積形態をとることが、褐色脂肪細胞でのエネルギー代謝・消費の亢進に関連しているのか」とう命題を明らかにし、脂肪細胞における脂肪滴形態とエネルギー代謝の関係を解明することを目的として本研究を継続している。 CRISPR/CAS9によるゲノム編集技術による遺伝子改変マウスの作成技術を用い、FSP27β欠損マウスの作成に成功した。FSP27β特異的欠損マウスの表現型は、予想通り、白色脂肪細胞は単房性のまま変化がなく、褐色脂肪細胞は従来のFSP27α欠損マウス(αとβともに欠損)と同様に、単房性脂肪滴形成を示した。KOマウスの褐色脂肪は脂肪含量が多く、サイズも野生型に比してやや大きかった。細胞レベルおよび個体レベルでのエネルギー代謝などの解析を引き続きすすめていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
モデルマウス作成に時間を要したため。
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Strategy for Future Research Activity |
FSP27β特異的欠損マウスの、褐色脂肪細胞の脂肪滴は単房性の脂肪滴形態へ変化を認めた。形状が変化した脂肪細胞におけるエネルギー代謝の解析、およびFSP27β特異的欠損マウスの個体レベルでの糖脂質エネルギー代謝の解析、肝臓および骨格筋の脂肪滴やエネルギー代謝の解析などを今後すすめていく。
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Causes of Carryover |
国内外への情報収集目的で予定していた出張へCOVID-19蔓延のため参加できず、次年度使用予定になった。
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