2022 Fiscal Year Research-status Report
免疫チェックポイント阻害薬投与後の1型糖尿病発症に関連する遺伝子の網羅的探索
Project/Area Number |
20K17533
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
藤田 真吾 大阪大学, 大学院医学系研究科, 特任講師 (40865979)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | 免疫チェックポイント阻害薬 / 1型糖尿病 / 遺伝子 / エクソーム解析 / 次世代シークエンサー / 網羅的解析 / HLA |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、悪性腫瘍に対する治療薬として免疫チェックポイント阻害薬(immune checkpoint inhibitor:ICI)が広く使用されるようになっている。一方で同薬剤の 免疫機能を賦活化する働きにより特有の有害事象が報告され、その中で重要なものに1型糖尿病がある。 本研究の目的は、ICI治療を受けた後に1型糖尿病を発症した患者ならびに発症しなかった患者を対照に網羅的に遺伝子解析を行うことで、ICIによる1型糖尿病発 症に関わる遺伝的素因を解明し、ICI治療中における1型糖尿病発症予測に繋がる手法を見出すことである。 対象はA群:ICIによる1型糖尿病発症症例、B群:ICIを長期に投与された後も1型糖尿病を発症していない1型糖尿病非発症症例、方法としては全エクソーム解析を行うことでこれら2群の遺伝的素因の関与を評価する予定である。 A群において1型糖尿病発症に関わると考えられる共通する遺伝子変異を同定すること、ならびにA群とB群の2群間の遺伝的な相違を確認すること、によりICIによる1型糖尿病発症に関わる可能性のある遺伝子を明らかとしたいと考えている。現在、対象者の遺伝子解析を進めている段階である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究代表者が市中病院常勤医(特任講師を継続)となりデータ解析が思うように進みませんでしたが、一方で症例数は想定より多く確保出来ました。現在、期間内で解析を終えられるよう、チームで解析を行い結果をまとめております。
|
Strategy for Future Research Activity |
研究期間を延長を依頼させていただきました。期間内で解析を終えられるよう、チームで解析を行い結果をまとめる方針として複数台のPC、ワークステーション、データ保管のHDを購入するなど体制を整えております。
|
Causes of Carryover |
令和2年度は対象者の選定・同意取得を中心に行ないました。令和3年~4年度は対象者のエクソーム解析を開始しました。ただし当初予算で考えていたエクソーム解析費用については、共同研究者の協力により費用を要しなくなったため、チームで解析を行い結果をまとめるための複数台のPC、ワークステーション、データ保管のHDの購入にあてました。現在も解析を継続しており今後も解析に関わる費用が必要となる可能性があります。
|