2021 Fiscal Year Research-status Report
低分子グアーガム分解物による腸管上皮保護作用に着目したIFALD予防法の開発
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20K17555
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
藤井 喬之 香川大学, 医学部, 助教 (00746696)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 腸管不全合併肝障害 / 短腸症候群 / 腸内細菌 / 腸肝軸 / 短鎖脂肪酸 / 食物繊維 |
Outline of Annual Research Achievements |
低分子グアーガム分解物:Partially hydrolyzed guar gum (PHGG)をマウス肝障害モデルに投与して肝臓の保護効果と腸内細菌に与える影響を調べた。 6週齢のC57BL/6マウスをコントロール、parental nutrition (PN)群(PN製剤を経口投与して肝障害を誘発)、PN/PHGG群(PN製剤に5%のPHGGを添加)に分けた(各n=6)。実験開始から17日目にサクリファイスした。肝障害を病理組織学的に評価するためoil red O染色と抗TNF-α抗体による免疫染色を行った。腸内細菌叢の変化を評価するため、実験開始前の便と、17日目の回腸内容物を採取して16S ribosomal RNAメタゲノム解析を行った。腸内細菌叢はPCoA分析を用いてパターンを解析した。またLEfSe解析を行い特定の菌種の増減を調べた。腸内細菌の多様性はShannon index、Simpson indexを用いて評価した。
PN群はコントロール群に比べて有意に肝臓の脂肪蓄積を認めた。しかし、PN/PHGG群はPN群より有意に脂肪蓄積が減少していた。PN群では偽胆管の増生が見られ、コントロール群に比べて有意にTNF-α陽性細胞の増加を認めた。腸内細菌のPCoA分析ではPHGG投与群は他の2群に比べて大きく変化しており、Shannon index、Simpson indexはともにPHGGの投与で低下していた。LEfSe解析ではPHGGの投与で回腸の Parabacteroides とEnterobacteriaceaeが有意に増加していた。PHGGはマウス肝障害モデルにおいて肝保護作用を示した。Parabacteroidesには抗炎症効果、抗腫瘍効果が知られており、肝障害の軽減に寄与した可能性がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
腸管不全合併肝障害モデルを用いてほぼ予定通り実験を進められている。肝臓の病理学的評価と腸内細菌の微生物学的評価も進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は腸管粘膜の病理学的、免疫学的評価を進めていく予定である。
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Causes of Carryover |
肝臓組織および血液検体の免疫学的検討を追加する必要が生じたが、実験を遂行するにあたって最適な手順を確立するためにさらに時間を要するため。
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Research Products
(1 results)