2020 Fiscal Year Research-status Report
新規腎臓再生治療に向けた組織再構築を担う浸潤細胞群の解析
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20K17563
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
櫛笥 博子 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 特任助教 (90723065)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 脱細胞化骨格 / 腎臓 / 組織再構築 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々は脱細胞化骨格を部分切除した腎臓の切離面に縫着することで、腎臓において組織再構築が促されることを見出した。そこで本研究では、腎再生機構において重要な役割を担う細胞群の個々の細胞特性と組織再構築過程を明らかにすることを目指している。本年度は、single cell解析に向けてラットおよびブタ腎臓からの単一細胞のアイソレーション条件を検討した。さらに、ブタを用いて脱細胞化骨格の縫着実験を行い、28日間後の骨格および縫着したネイティブ腎臓、部分切除した腎臓をそれぞれ分画して解析を進めている。また、解析中の骨格では細胞浸潤・組織再構築の度合いに差異が生じることがわかったため、今後はその原因についても調べていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナウィルス蔓延防止策ならびに豚熱流行のために実験規模の縮小化を余儀なくされたこと等の理由から、当初計画していたsingle cell解析を行うことができなかった。しかしながら、single cell解析に向けた単一細胞のアイソレーション条件を検討する実験やブタでの骨格縫着実験等を進めており、本年度の遅れは次年度に解析を行う予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は骨格縫着実験で細胞浸潤・組織再構築の度合いに差異が生じる原因を探るとともに、縫着骨格からの単一細胞のアイソレーションおよびsingle cell RNA-seq解析により浸潤細胞群の細胞特性を調べる。また、in vitro実験系からも細胞浸潤や組織再構築過程を解析する予定である。
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Causes of Carryover |
本年度はコロナウィルス蔓延防止策や豚熱流行等の影響で研究を進めることが難しい状況であり、当初計画していたsingle cell解析を行うことができなかったため、計画を変更して次年度に行うこととした。
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