2022 Fiscal Year Research-status Report
新規腎臓再生治療に向けた組織再構築を担う浸潤細胞群の解析
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20K17563
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
櫛笥 博子 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 特任助教 (90723065)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 脱細胞化骨格 / 腎臓 / 組織再構築 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々は、先行研究により部分切除したブタ腎臓の切断面に脱細胞化骨格を縫着することで再生は難しいとされてきた腎組織が骨格内で再構築することを見出し、その成果をNPJ Regen Med.で発表した。本年度は、ラット腎臓の部分切除部位に脱細胞化骨格から得られた細胞外マトリックスゲルを注入し、細胞浸潤や組織再構築を解析した成果を論文化した(Kushige et al., 2023, J Biomed Mater Res B Appl Biomater.)。また、上述のラット実験から腎臓発生初期にみられるような現象も観察されたことから、その解析を進めている。さらに、ブタ実験では腎部分切除部位に縫着した脱細胞化骨格から浸潤細胞群をアイソレーションし、single cell RNA-seq解析を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度は論文作成のための解析や執筆に注力した。また、ブタ実験では不測の事態等で実験を進めることが難しい状況であったため、single cell RNA-seq解析が遅れている。しかしながら、論文発表の成果や未発表の有益なデータを得ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、ブタ腎縫着骨格内の浸潤細胞群についてsingle cell RNA-seqのデータ解析を進める。また、ラット実験で見出された現象についての解析も進めたいと考えている。
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Causes of Carryover |
本年度は論文化等に注力してきたため、single cell RNA-seq解析を進めることが難しい状況であった。そのため、計画を変更して次年度に行うこととした。
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