• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2020 Fiscal Year Research-status Report

mTOR阻害剤によるNKT細胞免疫制御能を介する新規移植免疫寛容誘導に関する研究

Research Project

Project/Area Number 20K17565
Research InstitutionTokyo Women's Medical University

Principal Investigator

神澤 太一  東京女子医科大学, 医学部, 助教 (30849211)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2022-03-31
Keywords免疫寛容誘導 / mTOR阻害薬 / NKT細胞 / 制御性T細胞
Outline of Annual Research Achievements

BALB/cをレシピエント、C57BL/6をドナーとしたマウス同種異系骨髄移植モデルにおいて、mTOR阻害薬とA liposomal formulation of α-galactosylceramide を併用し、骨髄移植後4週の時点での末梢血ドナー細胞の割合をフローサイトメトリーで測定した。この末梢血ドナー細胞の割合を指標に、骨髄移植前処置の放射線照射量、A liposomal formulation of α-galactosylceramide の投与量及び投与スケジュール、mTOR阻害薬の種類の選択、投与量及び投与スケジュールに関して、最も効率的に骨髄キメラを形成する条件を選択した。得られたキメラマウスについて、レシピエントのT細胞を蛍光色素CFSEで染色し、ドナーもしくはサードパーティーの抗原提示細胞と共培養し、混合リンパ球反応を評価した。レシピエントのT細胞は、サードパーティー抗原提示細胞に反応性を示したが、ドナー抗原提示細胞に対しての反応性は抑制されており、ドナー特異的な免疫寛容誘導が起きていることが示唆された。また、未投薬群、mTOR阻害薬単剤投与群、A liposomal formulation of α-galactosylceramide単剤投与群、mTOR阻害薬とA liposomal formulation of α-galactosylceramide併用投与群(キメラマウス)において、脾臓中の制御性T細胞の割合と細胞数、及び、Ki67を用いた細胞増殖についてフローサイトメトリーで解析した。他群に比しキメラマウスの脾臓では、優位に制御性T細胞の割合と細胞数の増加を認め、制御性T細胞におけるKi67発現についても増加を認めた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

マウス同種異系骨髄移植モデルにおいて、骨髄非破壊的放射線照射、mTOR阻害薬とA liposomal formulation of α-galactosylceramide の併用を組み合わせることにより、比較的低侵襲な前処置でも混合血キメラが誘導できる治療プロトコールを確立できた。得られたキメラマウスのT細胞について混合リンパ球反応を評価し、ドナー特異的な免疫寛容誘導が起きていることが示された。キメラマウスでは、脾臓における制御性T細胞の割合・細胞数の増加と、制御性T細胞のKi67発現の増加を認め、本免疫寛容誘導系において、制御性T細胞が重要な役割を担う可能性が示唆された。新型コロナウイルス感染症の流行による研究室への入室制限、及び、当科研究室の移設と動物実験室の移設による使用制限により、一部の研究が制限されたものの、本年度の研究目的については、ほぼ達成したと考える。

Strategy for Future Research Activity

mTOR阻害薬とA liposomal formulation of α-galactosylceramide を併用した新規免疫寛容誘導法において、メカニズム解析を継続する。今年度の結果からは、mTOR阻害薬とA liposomal formulation of α-galactosylceramide の併用により骨髄キメラを形成させたキメラマウスの脾臓では、制御性T細胞の割合・細胞数の増加と、制御性T細胞のKi67発現の増加を認め、制御性T細胞が重要な役割を担う可能性が示唆された。次年度は、制御性T細胞の関与を明らかにするために、制御性T細胞の中和抗体や除去抗体を投与することで、骨髄キメラ形成との関連性を調べる。更に、得られたキメラマウスのNKT細胞の各サブセットの解析をフローサイトメトリーで行う。末梢血中のサイトカイン濃度 (IL-2、IL-4、IL-10及びIFN-γ) をCytometric Bead Array 法で測定し、NKT細胞の各サブセットのサイトカイン発現についてフローサイトメトリーで解析する予定である。

Causes of Carryover

新型コロナウイルス感染症の流行による研究室への入室制限、及び、当科研究室の移設と動物実験室の移設による使用制限により、予定されていた研究の一部が実施できなかったため。

URL: 

Published: 2021-12-27  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi