2021 Fiscal Year Research-status Report
Basic research for the novel immunotherapies targeting EMT related molecules
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20K17573
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
石橋 佳 旭川医科大学, 医学部, 客員助教 (80646076)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ペプチド / EMT |
Outline of Annual Research Achievements |
悪性腫瘍の浸潤・転移に関連するとされる,EMTに関与する分子「EMT関連分子」に対する特異的な免疫反応の誘導と,それを応用した免疫療法の確立に向けた基礎研究を行った. EMT関連分子の中からTWIT,SNAIL,ZEBを選定し,コンピューターアリゴリズムを用いて,HLA classII分子(日本人に多いDR4,DR9,DR15)に親和性の高いと予想されるエピトープの候補を同定した.その候補エピトープの中から各EMT関連分子それぞれに2-3種類のペプチドを作成した.そのペプチドが特異的な免疫反応を示すCD4陽性細胞を誘導し得るかを検討した.健常人末梢血単核球(PBMC)からCD4陽性細胞を分離し,作成したペプチドで複数回刺激することで,ペプチド特異的に増殖する細胞株を樹立した.その細胞株は抗原提示細胞(APC)とペプチドとともに共培養することで,コントロールと比較して有意にIFNγを分泌した.すなわち,選定したEMT関連分子由来のペプチドは特異的なCD4陽性T細胞を誘導することがしめされた.次いで,樹立したペプチド特異的CD4陽性T細胞をそのペプチドの元となったEMT関連分子を発現している癌細胞株とともに共培養し,反応を観察した.その結果,ペプチド特異的CD4陽性T細胞はEMT関連分子陽性の癌細胞に対して,特異的な免疫応答を生じ,抗腫瘍効果を示すことが分かった.in vivoでのペプチド投与による特異的リンパ球の誘導を確認したが,抗腫瘍活性の観察にまでは至っていない.今後in vivoでの実験を継続し,抗腫瘍活性を持つリンパ球の誘導をなし得るペプチドを評価していくよていである.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
in vivoでの実験での結果で予想される結果がみられていないため,条件変更などを繰り返して実験を行っており,当初より時間を要している.
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Strategy for Future Research Activity |
実験手法に根本的な問題がないか確認しつつ,現在の実験も行っていく.
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Causes of Carryover |
実験計画が遅れているため
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