2020 Fiscal Year Research-status Report
Development of novel anti-Wnt5a antibody therapy by elucidating drug resistance mechanism of Wnt5a positive breast cancer
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20K17583
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
網岡 愛 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 専門研究員 (90727207)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | Wnt5a / ER-positive / cytochrome P450 / pathway analysis / drug resistance / breast cancer |
Outline of Annual Research Achievements |
我々は、Wnt5a陽性乳癌はエストロゲン受容体(ER)陽性乳癌に分類されることを以前報告した。その予後は、Wnt5a陰性乳癌の予後より不良である。そこで、Wnt5a陽性乳癌患者の予後不良のメカニズムを明らかにすることを目的として、Wnt5aを恒常的に発現するMCF-7細胞[MCF-7 / Wnt5a(+)]を使用してDNAマイクロアレイおよびパスウェイ解析を実施した。その結果に基づき、培養細胞および乳癌組織を使用して、細胞生存率/薬剤感受性アッセイ、および変異分析を実施した。 ER陽性乳癌の予後不良因子として報告のあるPI3K-AKT-mTORシグナル伝達経路と、Wnt5aとの関係も調べた。その、DNAマイクロアレイデータによると、シトクロムP450(CYP)経路のみがMCF-7 / Wnt5a(+)細胞で有意にアップレギュレートされた(P = 0.0440)。さらに、MCF-7 / Wnt5a(+)細胞は、CYPの代謝基質である、タモキシフェン(P <0.001)、パクリタキセル(P <0.001)、およびシクロホスファミド(P <0.001)に対する感受性の低下を示した。PIK3CA変異と、乳癌組織および培養細胞におけるWnt5aの発現とは相関していなかった。 このことから、ER陽性乳癌では、Wnt5aはCYP代謝経路をアップレギュレートし、タモキシフェン、パクリタキセル、およびシクロホスファミドへの薬剤感受性を低下させる。これらはすべて、ER陽性乳がんの3つの標準治療薬である。そしてWnt5aは、PI3K-AKT-mTORシグナル伝達経路とは無関係に、ER陽性乳癌の予後不良に関与している可能性がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
薬剤感受性について、論文にまとめ、Breast Cancer誌にacceptされている。(2021年5月時点でin press)
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Strategy for Future Research Activity |
本研究の段階はin vitroであるが、その実験結果を踏まえ、in vivoでの薬剤感受性試験を行うことと、抗Wnt5a抗体を用いた場合の薬剤相互作用等について検証する。
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Causes of Carryover |
コロナ禍にて、国際学会や国内学会、講習会がWEB開催やe-learningへ変更になったため、会場への出張費などが不要になったことが理由である。翌年度は、実験試料や器具等に使用予定である。
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