2021 Fiscal Year Research-status Report
Development of a neonatal intestinal anastomosis training program based on regulatory science
Project/Area Number |
20K17598
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
高澤 慎也 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (40421094)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 小児外科 / 手術シミュレーター / 腸管吻合 / 低出生体重児 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度では、低出生体重児の人工肛門閉鎖術を対象として開発した、消化管吻合のトレーニングモデルの表面的および構成概念妥当性評価の結果についてまとめ、学会および論文発表を行った。 ウェット素材とドライ素材の2種類の腸管モデルについて、複数の小児外科医に実際に吻合を行ってもらい、表面的妥当性評価として、実施後にアンケート調査を行った。それぞれの腸管に対するアンケート回答結果を比較したところ、ウェット素材はドライ素材と比較して、『外観』、『軟らかさ』、『総合的なリアリティ』、『練習に有用』の項目で有意に評価が高かった。また、構成概念妥当性評価として、吻合に要した時間、針糸の数、リークテストを行った際の吻合部リーク圧を計測し、被験者の低出生体重児に対する腸管吻合の手術経験数との相関を検証した。ウェット素材の腸管モデルにおいて、吻合部リーク圧が手術経験数と有意な相関を示したが、ドライ素材では相関は認めなかった。これはウェット素材の腸管モデルでは、経験者ほどリークしにくい吻合ができることを示しており、本モデルの構成概念妥当性を証明している。上記について、以下の発表を行った。 2021年4月28日 第58回日本小児外科学会学術集会 発表 Shinya Takazawa, Akira Nishi, Tetsuya Ishimaru, et al. Face and construct validity assessment of training models for intestinal anastomosis in low-birth-weight infants Pediatr Surg Int. 2021 Dec;37(12):1765-1772. doi: 10.1007/s00383-021-04991-2.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究計画段階では予定していなかった研究代表者の異動が2021年4月にあり、倫理審査を含めて研究環境を再構築する必要があったため。
|
Strategy for Future Research Activity |
次年度以降は、複数施設の小児外科医に協力をあおぎ、トレーニング効果を検証する。モデル腸管を吻合した際の所要時間や吻合部リーク圧といった項目のラーニングカーブを確認する。また、トレーニング導入前後で実際の臨床での吻合成績が向上するかを検証する。
|
Causes of Carryover |
当該年度は引き続き新型コロナウイルスの流行の影響で移動が制限されたこともあり、当初予定していた、腸管モデル開発のための打ち合わせをZoomに変更した。また、研究代表者の異動により研究が遅れ、開発した腸管モデルの他施設での評価実験などの機会が減少した。その結果、主に旅費の使用が減り、次年度へ繰り越す形となった。 次年度では、複数施設へ腸管モデルを郵送し、各施設でトレーニングを行い、トレーニング効果や臨床への効果を評価する研究を計画しており、助成金の余剰分に応じて参加施設を多く募り、評価精度を向上させる予定である。
|
Research Products
(4 results)