2020 Fiscal Year Research-status Report
小児悪性固形腫瘍に対するNK細胞を用いた国産型新規養子免疫治療の開発
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20K17599
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
川久保 尚徳 九州大学, 大学病院, 助教 (90711185)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | NK細胞 / 養子免疫治療 / 小児悪性固形腫瘍 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究者は小児悪性固形腫瘍の根絶を目標として、前臨床試験を計画している。 これまでにNK細胞を用いた小児悪性固形腫瘍に対する前臨床試験・少数での臨床試験の報告は認めるが、いずれもNK細胞単独での効果は限定的であり、活性化の手法に課題があったものと考える。 申請者と研究協力施設で開発された高活性NK細胞(Adoptcell-NK)は簡便な手法で高活性かつ高容量のNK細胞培養が可能となっている。小児悪性固形腫瘍の根絶を目標として、具体的には難治性悪性固形腫瘍の代表である神経芽腫、横紋筋肉腫、骨肉種の細胞株を2D、3D培養しin vitroで高活性NK細胞の細胞傷害活性を検討することを計画していた。 2020年度成果として、小児悪性固形腫瘍細胞株のうち、神経芽腫(IMR-32)、骨肉腫(HS-OS-1)、肝芽腫(huh6)、横紋筋肉腫(RH30)に対するAdoptcell-NKで活性化させたNK細胞の細胞障害活性をin vitroで確認した。3D培養下で活性化NK細胞が腫瘍のsphere内に侵入し腫瘍細胞を攻撃しsphereを破壊する現象を確認することができた。特にIMR-32とHS-OS-1に関してはsphere内への浸潤効率は高く臨床応用が期待される結果であった。2021年度はin vitro実験を継続するとともに、免疫不全マウスを用いたxenograftモデルマウスに対する治療モデルによる in vivo実験に着手する予定としている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2020年度にin vivo実験に着手する予定であったが、コロナウイルスの影響下に置いて実験進捗に影響をきたしたため、in vivo実験に着手することができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
in vivo実験を遅滞なく計画していく。 今後、実験継続に支障になるような社会情勢でなければ研究を予定通り継続できるものと考える。
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Causes of Carryover |
コロナウィルスの影響下においてin vivo実験が遅れているため。 使用計画:NK細胞、小児悪性固形腫瘍細胞株、免疫不全マウス、xenograftモデルマウスなど購入
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Research Products
(1 results)