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2020 Fiscal Year Research-status Report

大腸癌の転移制御におけるSmurf2-YY1axisの役割

Research Project

Project/Area Number 20K17640
Research InstitutionChiba University

Principal Investigator

佐藤 菜実  千葉大学, 医学部附属病院, 医員 (40867272)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2023-03-31
Keywords大腸癌 / 肝転移 / Smurf2 / YY1
Outline of Annual Research Achievements

本研究は、現在進めている研究テーマである「UPS系E3リガーゼ:Smurf2の大腸癌肝転移における分子機構解明」を発展させるものとして着想を得た。近年、転写因子YY-1がSmurf2によってUPS分解されることが報告された。YY1は上皮間葉移行(EMT)を誘導し転移促進的に働くことが知られている。本研究の目的は大腸癌肝転移におけるSmurf2-YY1 axisの機能解明を行い新たな治療ターゲットとなる可能性を模索することであった。
①2012-2014年に当院で切除を行った大腸癌143例について免疫染色を行いYY-1発現と臨床病理学的因子や予後との関係を検討した。また、2005年-2014年に切除した大腸癌と肝転移のペア66例を対象として、切除標本の免疫染色を行い原発巣と転移巣のYY-1発現を比較検討した。転移再発なしの大腸癌切除標本60例についても免疫染色を行い、転移再発した同66例とYY-1発現を比較した。
結果は、YY-1は高発現群で有意に予後良好であり、原発巣と比較し肝転移巣で有意に低発現であり、転移再発群は無再発群と比較して有意に高発現という結果となり、いずれも仮説に反してYY-1が腫瘍抑制的な働きを示唆する結果が得られた。
②免疫染色にてYY-1とSmurf2発現の相関を検討したが、いずれも有意な結果は得られなかった。In vitroではsiRNAでYY-1をknockdownした大腸癌細胞株DLD-1とSW48を用い、Western blotにて蛋白発現を確認した。しかしcontrolとsiRNA間でYY-1とSmurf2の発現に相関は認めなかった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

計画は順調に進んでいるが仮説とは反する結果が得られており、今後の検証を要する。

Strategy for Future Research Activity

YY-1とその下流で働くとされる上皮間葉移行との関係を検討すべく、EMTマーカーについて検証を行う予定である。また、in vitroの実験を行い、YY-1をmodulateすることで細胞機能に及ぼす影響を検証する。
in vitroにおいても仮説と反してYY-1が腫瘍抑制的な機能を有していることが示唆された場合は、その機序についても検討を要するため追加の実験計画を立てる予定である。

Causes of Carryover

2020年度は新型コロナウイルスの影響で実験材料や資源の購入が滞った時期があり、購入できなかった物品もあった。そのほか特に大きな理由はなく、来年度に繰り越して使用する予定である。

URL: 

Published: 2021-12-27  

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