2022 Fiscal Year Annual Research Report
Role of fibroblasts in the colorectal cancer metastasis niche
Project/Area Number |
20K17664
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
水越 幸輔 順天堂大学, 医学部, 非常勤助教 (20794605)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 大腸癌 / 転移ニッチ / CAFs / PDXモデル |
Outline of Annual Research Achievements |
癌死亡の90%は転移に起因しているが、転移のメカニズムは未だ明らかでない。大腸癌細胞が遠隔臓器に転移した後、癌細胞の増殖を促進するための微小環境(ニッチ)が形成されることが知られている。しかしながら、転移ニッチは血管構成細胞や炎症免疫細胞などの様々な非癌細胞より構成されており、癌細胞増殖に重要な遺伝子やシグナルの同定は不十分である。申請者は、転移巣に存在する線維芽細胞 (carcinoma-associated fibroblasts: CAFs) が転移ニッチを形成し、癌細胞の増殖に重要な役割を演じていると推測している。本研究では、大腸癌patient-derived xenograft (PDX)モデルを使用し、転移ニッチにおけるCAFsの役割を明らかにするため、ヒト大腸癌部および非癌部より採取された検体を酵素処理後、primary cultureし、21症例のCAFsおよびコントロールの線維芽細胞を樹立した。また、癌組織の一部を酵素処理し8症例の大腸癌オルガノイドも樹立した。上皮細胞、間葉系細胞や血球系細胞に特異的な抗体を使用した免疫組織染色を施行し純度の高い線維芽細胞が樹立されていることが確認された。また、RNA-sequencingにより非癌部由来の対照線維芽細胞と比較して、CAFsにおいて有意に発現が亢進している遺伝子が複数同定された。本年度の研究実績として、研究に必要な臨床サンプルからの線維芽細胞とヒト大腸癌オルガノイドの樹立に成功したことがあげられる。 今後はCAFsと大腸癌オルガノイドのマウスへの同所共移植モデルを作製し、転移ニッチにおけるCAFsの役割を明らかにし、転移巣での癌細胞増殖に必須な遺伝子やシグナル伝達を同定し、新規転移抑制治療の基礎を確立することを目標とする。
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Research Products
(1 results)