2020 Fiscal Year Research-status Report
4-methylumbelliferoneと抗癌剤の併用による新規癌治療
Project/Area Number |
20K17671
|
Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
吉田 枝里 弘前大学, 医学研究科, 客員研究員 (20648886)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 間質制御 / 抗癌剤 |
Outline of Annual Research Achievements |
高用量MUの使用に対する薬物動態に対する試験としてMU高濃度での細胞傷害を検討した。MU濃度に対する細胞毒性はLDHアッセイで施行し、細胞傷害率を算出した。FUで同様の実験を行った結果、FU濃度が0.005mMにおいて細胞傷害率が5%となったため、5%以上を毒性と判断した。MU濃度が0.2mMまでは細胞毒性が1%未満であった。MU濃度0.5mMで細胞毒性が5%となり、毒性ありの判断となった。至適細胞内濃度を決定ののち、マウスにてMU血中濃度の測定を行った。マウスにおいてMU投与中に副作用出現は認められなかった。血中濃度は連日投与で48時間で定常となりMU濃度は2g/kg/dayの投与で0.02mMとなった。当初設定した毒性の1/10濃度検出となったため、現在設定量の投与での安全性が示唆された。 胃癌細胞株に対する実験において印環細胞癌種においてMU投与を行い、細胞周囲の細胞外マトリクスの減少を認めた。胃癌細胞において膵癌細胞と同様にMU単独での細胞増殖抑制効果を認めた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
細胞実験、アッセイに対する実験期間が長くなり、動物実験の遅れが認められている。
|
Strategy for Future Research Activity |
至適濃度実験を進めることで、より早く臨床につながることが可能になるため、MU投与動物の腎・肝・眼・皮膚の組織学的変化、血液学的変化の実験を進める。 胃癌細胞においておMUは同様のヒアルロン酸合成抑制効果を示すことが示唆されたため、細胞においてCD44、PD-1、PD-L1レセプターの発現率を明らかにし、抗体併用療法の可能性を検討する予定である。
|
Causes of Carryover |
細胞実験、アッセイに対する実験期間が長くなり、動物実験の遅れが認められている。前年度実験結果における至適MU濃度にて動物実験、抗癌剤併用実験を行う必要があり、今後実験予定である。
|
Research Products
(1 results)