2020 Fiscal Year Research-status Report
癌幹細胞マーカーを用いた消化器癌末梢血循環癌幹細胞の同定と臨床的有用性の検討
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20K17676
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
渡辺 徹 富山大学, 学術研究部医学系, 助教 (50779486)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 末梢血循環癌幹細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
消化器癌患者よりインフォームド・コンセントのもと手術加療前後、および化学療法前後に末梢血6mlを採取し血球分離溶液を用いて単核球層を分離採取を行った。フローサイトメトリーを用いてEpCAM、CD44を用いた2重染色により分離された細胞を末梢血循環癌細胞(Circulating Tumor Cells:CTC)中の循環癌幹細胞(Circulating Tumor Stem Cells:CTSC)として検出しそのカウント数を切除症例において測定、解析を進めた。 予後を含めた臨床病理学的因子との関係を比較検討する為。治療効果との相関を認めるか否かは今後の検討課題である。これまで胃癌症例については術前26症例につき末梢血液6mlを採取し解析したところ検出個数と切除標本における壁深達度・静脈侵襲に有意な相関を認め、手術加療および抗癌剤導入による治療前後比較にて有意に減少している事実を確認している為、手術介入を行った症例について前後での解析を行っている。 また全身化学療法を行う治療方針の消化器癌患者末梢血採取も随時行っている。採取した末梢血よりCTSCを生細胞のまま単離し直接細胞内分子の検索を行うことで環境変化を受けずより生体内に近い状態で機能解析を行い、時系列にて繰り返し解析比較することで臨床的に抗癌剤治療抵抗性が出現した際の分子機能の変化を捉えることを目指している。抗癌剤によるCTSCの変化を捉えるべく症例蓄積を継続中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
至適症例のリクルートに難渋しているため
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Strategy for Future Research Activity |
消化器癌患者のリクルートを推進すべく、至適患者の洗い出しを日常診療の外来レベルから開始する。
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Causes of Carryover |
症例集積のルクルートが進まず、結果的に使用研究費用が予定額より少なくなっている。次年度は症例蓄積の増加が見込まれ、上記使用計画となった。
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